令和6年度 「ドリーム・ギフト」 実施報告

日本の子どもたちが書いた手紙が、ウクライナの子どもたちに手渡された(一食平和基金事務局提供)

立正佼成会一食(いちじき)平和基金はこのほど、令和6年度の「ドリーム・ギフト」実施報告を発表した。

「ドリーム・ギフト」は、日本の子どもたちが「一食を捧げる運動」(一食運動)に取り組み、その浄財により、紛争などで厳しい状況に置かれた子どもたちのニーズに沿ったもの(文房具や給食など)を現地で購入し、日本の子どもたちが書いた手紙と共にプレゼントする活動だ。一昨年終了した「親子で取り組むゆめポッケ」の後継事業でもある。今回は戦争状態にあるウクライナの子どもたちにおくられた。

日本からの手紙(一食平和基金事務局提供)

全国から寄せられた浄財は総額186万7149円、手紙は1353通に上った。手紙は昨年11月、ウクライナに届けられ、現地団体「ウクライナフードバンク連盟」を通じ、同国の4地域(ヴィーンヌィツャ、ジトーミル、ハンセン、フメリニツキー)で暮らす小学生から高校生100人に、浄財で購入した学習用ノートパソコンと共に手渡された。このパソコンは、空爆で学校が破壊されて授業が行われない、停電や空襲警報で授業を中断せざるを得ないといった状況に置かれた子どもたちが、避難先でオンライン授業を受けるために活用される。

手紙を受け取る子どもたち(一食平和基金事務局提供)

同国大使館のレーシャ・トカル支援物資コーディネーター(当時)は、「この手紙と募金には、日本の皆さんの平和を願う思いがたくさん詰まっています。その思いは、停戦と平和を祈る私たちウクライナ人にもしっかり伝わっています。ドリーム・ギフトを通じ、現地の人々は皆さんと『心でつながっている』と感じています。このたびのご支援には本当に感謝しています」と語った。

今年1月21日には、ウクライナの子どもたちから「お礼の手紙」402通が本会一食平和基金事務局に到着した。絵が描かれ、英語やウクライナ語でメッセージが記されており、中には日本語で書かれたものもあった。

同事務局では、手紙の一部を一食運動のウェブサイト内で公開するほか、手紙をおくった教会にも転送する予定だ。

ウクライナから届いた「お礼の手紙」(一食平和基金事務局提供)