ミティラー美術館の長谷川館長が本会を訪問

庭野会長と懇談する長谷川館長(右から二人目)と松本会長(右端)

新潟・十日町市にあるミティラー美術館の長谷川時夫館長と、財団法人・日本国際協力システム(JICS)評議員会の松本洋会長が6月5日、立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪れ、庭野日鑛会長と面会した。

同美術館は、庭野日敬開祖が卒業した大池小学校が廃校となった後、改築して1982年につくられた私立の美術館。所蔵するミティラー画とは、インド・ビハール州北部地域の女性たちの間で約3000年前から伝承されてきた、細密な壁画のことをいう。自然の脅威に対して、作物の豊穣(ほうじょう)や家族の幸せを祈り、宇宙の姿や自然神、ヒンドゥーの神々が描かれてきた。

懇談では、長谷川館長が、所蔵する「上弦の月を食べる獅子」などの絵画の写真を披露しながら、ミティラー画の特徴や歴史的背景を解説した。また、インド政府や東大寺の協力のもと、752年の同寺大仏の開眼供養の導師を務めたインド人僧侶・菩提僊那(ぼだいせんな)の容貌を学術的に検証し、座像を製作するプロジェクトに自身が参画したことを紹介。文化事業による国際交流の重要性を語った。

さらに懇談では、十日町市の自然に話題が及んだ。少年時代をこの地で過ごした庭野会長は「雪が降った翌朝には、ウサギの足跡が残っていました」と思い出を語った。

ミティラー美術館 ウェブサイト http://www.mithila-museum.com/