本会会員から寄せられた浄財 ハワイ・マウイ島の山火事で被災した寺院へ
昨年8月、米・ハワイ州のマウイ島で、過去100年で最悪といわれる被害の大規模な山火事が発生した。島西部のラハイナ地域がほぼ全焼し、約100人が亡くなった。現在も被災地への立ち入りが制限されており、厳しい状況の中、復興活動が続けられている。
今回の山火事により、日系寺院の本堂などの宗教施設も全焼。この被害に対し、立正佼成会ハワイ教会をはじめ、北米の教会や拠点、日本国内の会員から9月末までに、1万6000ドル(約230万円)の義援金が寄せられた。
11月5日、ローラ・メヤ(選名・目谷りえ)ハワイ教会長、同教会の法人理事長、マウイ支部の担当支部長、女性会員が、全焼したラハイナ浄土院(浄土宗)とラハイナ本願寺(浄土真宗本願寺派)を訪問。本会会員の献金によって集められた浄財であること、そこに込められた思いを伝え、それぞれ8000ドル(約115万円)を寄付した。
同浄土院の原源照住職は、「火災があった日、避難を呼びかけられ、家は被害に遭わないと思い、鍵だけを持って家を出ましたが、次の日に戻った時には全て焼けていました。自分が一番、諸行無常を分かっていませんでした。家を失い、鍵を持っている意味がないとも考えましたが、次の新しいドアを開ける鍵として持ち続けたい」と復興への思いを語った。
メヤ教会長は、「もう少し早く現地に入りたかったのですが、居住者や医療関係者しか入れない状況が続いていました。今回、会員さんで被害に遭った方はいませんでしたが、原住職さんなどにお話を聞かせて頂いて、その苦しみに言葉がなかなか見つかりませんでした。今後も、物心両面でサポートしていきたいと思っています」と述べた。