『能登半島地震の犠牲者を悼む教皇』など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

バチカンが2025年の大阪・関西万博に参加

バチカン市国は昨年12月21日、「大阪・関西万博」(EXPO2025/2025年4月13日から10月13日まで開催)に参加することを公表した。イタリア館の協力を得て設置される会場では、『希望をもたらす美』をテーマとし、美術作品、映像やパネルの展示を通して、「複合的な側面を含めて、美が、より調和し、参画されていく未来社会の構築に向けた深い概念(コンセプト)を伝達する」ことをアピールしていく予定だ。

バチカン福音宣教省が公表した万博参加に向けた声明文は、「何世紀にもわたる歴史の中で、芸術は、カトリック教会が信仰の深さを表すための特権的な道となった」と指摘。「バチカンのパビリオンは、美が希望に向けた結晶剤となることを示すという考察を促す」と説明している。また、2025年はカトリック教会内で25年ごとに祝われる「聖年」でもあり、そのテーマが『希望の巡礼者』であることから、万博と聖年のテーマを関連づけている。

バチカン福音宣教省副長官のリノ・フィジケッラ大司教は、「現代人は科学や技術の発展によって、複合的な希望を持って生きている」と指摘。「万博や聖年のテーマの中に凝縮されている、神から由来する希望の必要性を伝えたい」と話した。

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