郡山教会発足70周年記念式典 法縁を広げ、感謝で精進

記念式典は青年男女部員10人による奉献の儀で開幕。役をつとめた一人で、7年前、知人に導かれて入会した青年男子部員は「今日を機に、これからは人の悩みを聞かせて頂き、役に立てるような人生を歩みたい」と誓った

「私の夢は看護師になること」「私は画家になりたい」——。10月15日、立正佼成会の郡山教会道場で開かれた教会発足70周年記念式典で、少年部員9人が将来の夢を披露した。子どもたちが発表するたび、会場に大きな拍手が湧く。

〈今日を良き思い出として胸に刻み、仏さまとご縁を結んでほしい〉。少年部長(55)はそう願い、見守った。コロナ禍で部の活動は3年以上停滞。一人ひとりに手紙を書いて実現させた発表の場だった。

同教会は昨年末から、『70年の歩みに報恩感謝! ~未来につなげよう法の輪を 元気でいきいき感謝で精進~』をテーマに“元気”を届ける式典を模索してきた。少年部の発表は、その一つだ。

式典当日、教会道場には130人が参集した。安井利光教会長による庭野日鑛会長の啓白文奏上に続き、支部壮年部長(70)と支部長(53)が体験説法に立った。職場の人間関係に悩んだ支部壮年部長はサンガ(教えの仲間)の助言で身勝手な自己を知り、あいさつの励行で状況が好転したことを披歴。信仰を孫にまで継承できた感謝を述べた。

支部長は長男の非行や次男の難病、自身の大病など相次ぐ苦難を教会長の指導に沿って乗り越えられた体験を発表。「会員教育Ⅲ」を通じて、人と比べて卑屈になる自身に気づくとともに、苦悩は成長の糧であり人を救うための宝と受けとめられた喜びを伝えた。

講話に立った新井利昌東北支教区長は両者の説法に触れ、苦は仏の慈悲であり生かされている証しと言明。「信仰を手放さず、コツコツと実践していくことが自分自身、ひいては人さまの救いにつながる」と語りかけた。

新井支教区長が講話に立ち、自分が救われたいと始めた修行であっても、生き方が変われば、人さまを救う修行、人生へとつながっていくと述べた

式典終了後、「私の夢」発表でトップを務めた少年部員(11)は少年部長に駆け寄って、こう伝えた。

「教会をお祝いする日に夢を皆さんに伝えられてとてもうれしかった。医療に恵まれない人々を助け、幸せにできるような看護師になりたい」