奈良教会発足50周年記念式典 「感謝・出会い・継承」の循環はこれからも

講話に立つ東西日本教区長

発足50周年を迎えた立正佼成会奈良教会は、この一年、「感謝・出会い・継承」をキーワードに、記念事業を展開してきた。

4月から6月には、各支部で包括地域内にある社寺を正式参拝する「支部大会」を開催。大会前は、「出会いを求めていこう」を合言葉に、全6支部で総手どりを行った。地区の会員宅を一軒一軒回った主任(51)は、すれ違う人にも機関紙誌を渡して布教した祖母の姿を思い出したという。「先輩方が心血を注いで蒔(ま)いた法の種を、私もつないでいきたいです」。

周年記念事業の一環として、近畿支教区特別巡回展『開祖さまの願いにふれる』を開催

また、教会道場では9月1日から10月28日までの期間、近畿支教区特別巡回展『開祖さまの願いにふれる』を開催。昭和50年に庭野日敬開祖が奈良教会へ訪問した際の写真が追加展示され、来場者を喜ばせた。

数々の出会いを重ねて迎えた10月15日、奈良・橿原市内のホテルを会場に教会発足50周年記念式典を挙行。来賓、会員ら221人が詰めかけた会場では、再会を喜び合う輪がいくつも生まれた。

再会の喜びにあふれる会員たち

式典では、當麻寺中之坊の松村實昭貫主が来賓を代表してあいさつ。続いて、女性会員(75)と男性会員(50)親子が体験説法。父から建築の仕事を、母から信仰の道を継いだ男性会員は、「自分も、子どもや社員が目指したくなるような背中を見せていきたい」と決意を語った。

その後、講話に立った東靖憲西日本教区長は、「仏法を学び、智慧(ちえ)に根差した日常生活を送ること。それが信じるということです」と述べた。

第二部では、落語家の露の団姫(まるこ)氏が登壇。クリスチャンの夫と互いの信仰を認めながら過ごす日常をユーモアたっぷりに語り、会場を沸かせた。最後、中村浩士教会長が謝辞を述べ、今後の精進を誓った。

閉式後、「まだ仕掛けがあるんです」と実行委員長(53)=渉外部長=が笑う。完成した『周年記念誌』を式典ではあえて配布せず、後日、直接届けるのだという。奈良教会の「感謝・出会い・継承」の循環はこれからも続いていく。