大聖堂で「盂蘭盆会」 正しい生き方を求め、慈悲の心で布教伝道を 庭野会長が法話 (動画あり)

7月15日、大聖堂で厳修された「盂蘭盆会」に会員約1050人が参集。先祖の御霊を迎え、回向供養を通して菩薩行実践の誓いを新たにした

先祖の御霊(みたま)を迎え、回向供養を通して菩薩行実践の誓いを新たにする立正佼成会の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が7月15日、大聖堂(東京・杉並区)と全国各教会で厳修された。大聖堂には会員約1050人が参集。式典の模様はオンライン配信(会員限定)された。

全国から寄せられた1万1729体の新仏戒名を、導師をつとめた光祥次代会長と本部職員らが奉読した

当日は、先祖に思いを馳(は)せて、受け継いだいのちに感謝を深める映像作品の上映後、読経供養が行われ、導師をつとめた庭野光祥次代会長と本部職員らが全国の教会から寄せられた1万1729体の新仏(にいぼとけ)戒名を奉読した。続いて、庭野日鑛会長の回向文を光祥次代会長が奏上し、焼香した。

体験説法に立った函館教会支部長(62)は、夫が定年後に病で余命宣告を受けた後、家族を支えてくれた感謝を込めて夫を看病した当時を述懐。一年後に他界した夫の死を受けとめようと努める中で、ある時、誰もが代わりのいない尊い人生を生かされていることに気づき、前向きに生きる心に変わったと語った。

現在は、小林克州教会長の「全て我の力にあらず」との言葉を受け、昨年に自身も大病を克服した経験を糧に、支部長として病に苦しむサンガ(教えの仲間)に寄り添い、仏に護(まも)られているとの信念を持つ大切さを伝えていると報告。先祖から受け継ぐいのちを精いっぱい輝かせ、一層の布教精進を誓った。

当日の様子(クリックして動画再生)

この後、登壇して焼香し、法話を述べた庭野会長は、支部長の体験説法に触れ、人間は生きる中で生老病死を含めたさまざまな苦に出合うと説明。泥水に染まらずに花を咲かせて実を結ぶ蓮のように、つらい経験を通して魂を磨いて精進し、悟りを得られることは本当に有り難いと話した。

また、「お盆」には、有縁無縁の仏を供養し、苦しみ悲しむ人がいないよう願う深い思いやりの精神を心に植えつけることが大事と語った。

さらに、「盂蘭盆」とは逆さまに吊(つ)り下げられた状態を意味し、物事を逆に考えて苦しむのではなく、正しく見て生きるよう努める大切さを教えていると明示。「盂蘭盆会」を通して、忙しい生活に追われて無我夢中な自分を省み、「心を調節して正しい生き方をすること、苦しむ人々に慈悲の心で仏さまの教えを伝えること」を心に刻み精進する大切さを説いた。

焼香して法話に立った庭野会長は、正しい生き方を求め、慈悲の心で布教伝道に励む大切さを述べた