「親子で取り組むゆめポッケ」令和5年度の活動休止 通関手続きの厳格化を受け決定
毎年、夏休みを中心にキャンペーン期間を設けて行っている「親子で取り組むゆめポッケ」の今年度の活動を休止することが、立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会より発表された。
1994年に始まった「愛のポシェット運動」を前身とするこの活動は、本会の小・中学生が保護者と一緒に、紛争や迫害などで傷ついた世界の子供たちの幸せを願い、布製の袋に文房具やおもちゃなどを詰めたゆめポッケを手作りするもの。対面での活動が制限される昨今のコロナ禍でも、各教会では、オンラインによる学習会、SNSや電話、電子メールを使っての啓発など工夫を凝らし、取り組みを継続してきた。
そうして国内で集められたゆめポッケは、船で世界各国に輸送され、現地のパートナー団体の協力によって、これまでに80万人以上の子供たちに手渡されてきた。
しかし近年、各国の通関の基準が厳しくなったことで、作り手の思いからバラエティーに富んだ中身が詰められたゆめポッケは、検査に通すことが困難になっている。
こうした中、昨年末に、配付先の選定や調整などを担ってきたパートナー団体から、通関に関わる業務への人的・財的負担の増大によって今後の見通しが立たないことを理由に、ゆめポッケの受け取りを辞退する申し入れがあった。これを受け、一食平和基金運営委は、今年度の「親子で取り組むゆめポッケ」の活動を休止するという苦渋の決断を下した。
今後は、同運営委で昨年度までのキャンペーンの総括をしつつ、来年度以降の方針や活動の在り方について検討を重ねていく予定だ。
休止の情報は、ウェブサイト「習学ガイド」からも閲覧できる。