仏教発祥の地インドに、立正佼成会の“法の華”ひらく コルカタ支部道場で入仏・落慶式

新道場落慶を祝い、コルカタ市内やビハール州などから多くの会員が参集した

仏教発祥の地であるインドの西ベンガル州コルカタに、立正佼成会の支部道場が建設され、3月19日に入仏・落慶式が行われた。

インドは、5000年の歴史を有する南アジアの国で、世界1、2位の人口を持つ。14億人を超える国民は、多様な民族、言語、文化によって構成され、8割がヒンドゥー教徒だ(2018年時点)。

一方、コルカタは英国時代、隣国のバングラデシュと同じ州(ベンガル州)だったため、「バルア姓」の仏教徒が多く在留。バングラデシュ教会の会員の中でも、コルカタに住む親族や友人が多くいたことから、同国で布教を続けていた飯澤一雅元福岡教会長がコルカタにも足を延ばした。

2005年、コルカタ布教の中でシュモン・バルアさん(48)が飯澤氏に導かれて入会。以降、飯澤氏とシュモンさんのたゆまぬ布教によって教勢が伸び、07年にコルカタ拠点が開設された。12年には支部に昇格。教えを学び、法座や布教に励む会員が誕生し、救い救われが展開されるようになった。

コルカタ支部では、同市内の3地区のほか、ビハール州ブッダガヤ、パトナの2地区を包括し、約460世帯の会員を有する。新型コロナウイルス感染症流行でインド全土がロックダウンした影響により、2020年以降、対面での布教活動を自粛していたが、現在はマヤ・バルアさん(72)=支部長=をはじめ、本会国際奉職員となったシュモンさんらを中心にオンラインを活用した集会や法座などを毎月行い、会員同士のつながりを深め、教えを学び実践できる喜びをかみしめている。

多くの会員が集い 新道場落慶を祝賀

3月19日夕、新道場の落慶を祝い、会員約130人が参集した。本会から庭野日鑛会長の名代で國富敬二理事長が出席し、佐藤益弘常務理事が教団代表として参列した。新道場の法座席には、来賓をはじめ、サリーやクルタといった民族衣装を身に着けた幹部会員約30人が着座。建物の外にもテントが用意され、会員はスクリーンに映し出される式典映像を通して参加した。

式典冒頭、会員が合掌で見守る中、國富理事長によって除幕の儀が行われた。読経供養では、導師をつとめた佐藤常務理事は日本語で、会員はベンガル語で「方便品」「如来寿量品」を読誦(どくじゅ)した。

次いで、ディープシカ・ムツシュッディさん(39)が体験説法。結婚後、不妊に悩み、2015年から体外受精治療を受けていたが、3回目の治療で授かった子供を死産した体験を吐露し、苦しい中で佼成会に入会したと振り返った。妊娠を諦めて養子縁組を進めるべきか悩んでいたムツシュッディさんがシュモンさんに相談すると、導きの功徳を教えられ、「もう少しの忍耐を」と励まされた。ムツシュッディさんは仏を信じ、布教に邁進(まいしん)。その後再び体外受精に臨み、無事に妊娠、出産できた喜びを語った。さらに、この経験を通し、導きの功徳を実感したとし、「法華経への信心がより深まった」と力説した。

その上で、困難な出来事が起きた時、それを他人のせいにしたり、周りと比較したりすると、正しい道を歩めなくなることを信仰によって学んだと発表し、「笑顔を保つ」「常に慈しみの心を持つ」「執着から離れる」など八つの修行目標を誓願した。

講話に立った國富理事長は、庭野会長のメッセージを代読した。庭野会長は、法句経(=ほっくぎょう。ダンマパダ)の「怨(うら)みは怨みによって報いれば、ついに消えることはない。怨みを捨てるとき、それが消えるのである」との一節を挙げ、それにまつわる古代インドの仏教説話を紹介。全ての対立や争いの根本原因に「怒りの心」があり、それを手放すことが重要と説示した。

さらに、釈尊生誕に関する説話に出てくる誕生偈(たんじょうげ)「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」について解説し、他者を軽んじたり、排除したりすることは自らのいのちをないがしろにする行為であると言及。庭野日敬開祖は一人ひとりの尊さを信じ、認め、全ての人に合掌礼拝(らいはい)してきたと伝え、「私たちも根本の精神を胸に刻み、日々の生活に生かしていく誓願を新たにすることが、今日の大きな意義ではないかと思います」と激励した。

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