令和4年「大学縁祭」 『縁に気づき 縁に触れる』をテーマに開催

参加者はワークを通じて過去の出来事を振り返り、自分の人生に影響を与えた「縁」をかみしめた(「Zoom」の画面)

『縁に気づき 縁に触れる』をテーマに、令和4年「大学縁祭」(立正佼成会青年ネットワークグループ主管)が昨年12月17、18日にオンラインで開催された。一昨年までの「全国大学生リーダー教育」から名称を変更したもので、全国の大学生ら36人が参加した。

同グループではこれまで、学生部活動を推進するリーダーを育成する「全国大学生リーダー教育」を行ってきた。今回のリニューアルは、講師が一方的に話す従来の形を改め、参加者が主体的に法華経を学び、自らの生き方を考えられる内容にすることが目的。実行委員は「全国大学生塾」の参加者有志が務め、「出会いから湧き起こる感情を取り出す」ことを願いとしたワーク、語り合いを考案した。

17日のプログラム「足跡 ~私の起源(ルーツ)を辿って~」では、参加者が自分の過去を振り返り、人生の満足度を曲線グラフで表す「人生チャート」を作成。班ごとに共有し、喜びや挫折を感じた時にとった言動を「自分らしさ」として受けとめる大切さを学んだ。

18日は、「足音 ~予感のする方へ~」と題して将来の夢を語り合い、自分が持つ可能性を再確認したほか、庭野日敬開祖が青年期に自らに課した「六つの誓い」に倣い、今後の人生の目標を発表し合うワークを行った。この後、庭野嘉照習学部次長(青年ネットワークグループ)が講話。教えを実践し「自分を知る」ことが、人生を変えるきっかけになると説いた。

参加者たちは2日間の行程を通し、過去の人生を真剣に見つめ、今の自分をつくり上げた「縁」に思いを巡らせた。佐賀教会学生部長(20)はグループワークを通して、高校卒業後の就職先を、厳し過ぎる指導が原因で退職した経験を述懐。当時は深く落ち込んだが、大学に入り新たな夢に向かうことを応援してくれた両親など、周囲の支えで立ち直れたと語り合いの中で発表し、「“この人に会えたから私がいる”と感じる瞬間がたくさんありました。人との縁を改めて大事にしたい」と述べた。

実行委員は大学生の有志が務め、本部施設を拠点に全国の参加者とオンラインで触れ合った

盛岡教会学生部員(21)は、陸上部で活動した高校時代、当時のコーチから受けた影響を回想。「後輩の練習を見守る際、『相手が本気で取り組むなら、ただ褒める以外に、できていないことも正面から指摘しないと失礼』と教わりました。今では友人の相談に乗る時など、日常でもコーチの教えを生かし、相手と真面目に向き合う努力ができています」と、恩師への感謝を新たにした喜びを語った。

実行委員の京都教会学生部員(20)は、「苦しい時でも、人と出会うことで心は変化すると伝えたくて企画しました。私自身、支えてくれる大切な人の存在に気づく機会となり、有り難かったです」と話した。