「欧州人民党グループがエキュメニカル総主教区を訪問」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

教皇が生前退位に言及

ローマ教皇フランシスコは7月4日、バチカンにある自身の居所で国際通信社「ロイター」のインタビューに応じ、自らの辞任に対する可能性を否定しながらも、「教皇の職務を遂行できなくなったら、生前退位する」との意向を表明した。

教皇フランシスコはこのところ、右膝の関節炎が悪化しており、がんを懸念する声が上がっていた。また8月末には、1294年に生前退位した教皇チェレスティノ五世の埋葬地であるイタリア中部のラクイラ市を訪問することを公表しており、生前退位説が強まっていた。

ロイターの取材に対して教皇フランシスコは、「さまざまな状況が、私の生前退位説をほのめかしたようだが、現時点では(生前退位を)考えたこともなかった」と明言。教皇ベネディクト十六世の生前退位以降、過去に何度も指摘してきたように、「教皇職の遂行ができなくなったら、生前退位するつもりだ」と表明した。

教皇ベネディクト十六世も、2013年に生前退位する前にラクイラ市を訪問し、自身の教皇ストラ(帯)を教皇チェレスティノ五世の墓前に置いて退位の決意を固めていたが、当時は誰も気づかなかった。教皇フランシスコは、教皇ベネディクト十六世の生前退位を「カトリック教会と歴代教皇にとって良き判断であり」「最も大きな模範」と評価している。

ウクライナとモスクワ訪問については、7月末のカナダ訪問を終えてからウクライナを、また可能であればモスクワに行きたいとの意向を表明した。
(宮平宏・本紙バチカン支局長)