本会「ウクライナ緊急募金」各教会の取り組み 平和への祈りと非戦の誓い込め 避難民への人道支援に向け力を結集
立正佼成会による「ウクライナ危機への諸宗教ネットワークによる対話の取り組みと人道支援のための募金」(ウクライナ緊急募金)がスタートして3カ月が経過した。期間中、各教会では戦闘の早期終結に向けた祈願供養の継続とともに、避難民の人道支援のための募金活動を展開。サンガ(教えの仲間)や地域住民に協力が呼びかけられ、平和への祈りを込めた浄財が寄せられた。
富山教会は、戦禍を逃れて厳しい生活を送るウクライナの避難民が安心して暮らせることを願って、教会道場に“平和の木”を作る『ハートフルツリー』と題した取り組みを実施。募金への協力を呼びかけるとともに、ハート型に切り抜いた折り紙を教会道場に用意し、そこに自身の平和へのメッセージを書いてもらった。それを花に見立てて木の幹が描かれた台紙に貼り付けた。会員の思いが咲いたツリーは今、教会道場内の壁に張り出されている。
取り組みに参加した青年婦人部長(43)は、「ウクライナの方々が心穏やかに毎日を過ごせるようにと願い、子供たちと一緒に取り組みました。戦争が一日でも早く終わるよう祈りを捧げ、自らの心を平和にしていく修行をさせて頂きます」と語った。
八戸教会は、「一人ひとりが明日への希望と絶対非戦の祈りをこめて 武力ではなく対話による解決を求める祈りと支援」と書かれた封筒などを独自に作成して会員に配付。ウクライナをはじめ世界で起きている問題を、家族や友人など身近な人と話し合う中で自身の平和観を深めて募金に協力してもらえるよう声をかけた。柏教会、川崎教会、横浜教会は、支部長が中心となってSNSやメール、電話などで会員に平和の尊さを伝えて支援金を募った。
柏教会支部長(53)は、「たくさんの方が、ウクライナの人々の役に立ちたいという願いを持っておられました。募金のお願いをすると善意が次々と集まり、『みんなで一緒に幸せになりたい』という思いを分かち合えたことが有り難かったです」と話した。
過去に受けた支援への恩返しとして献金をした会員も多い。熊本教会では、2016年に発生した熊本地震(最大震度7)で多くの会員が被災。ボランティアが全国から駆け付け、炊き出しやがれきの撤去など支援活動を行った。そうした恩に報いたいと会員から浄財が寄せられたほか、被災当時を思い返して、「あの時、私たちも助けて頂いた」と伝えながら地域への呼びかけに臨む会員もいた。
このほか、船橋教会は青年部が中心となって部員に募金を呼びかけた。神戸教会では、教団本部によるウクライナ緊急募金実施の発表後すぐに、会員がサンガや地域住民の家を訪問し、取り組みの趣旨を説明して支援金を募った。