ウクライナ避難民の現状報告と祈りのオンラインプログラム 本会とフォコラーレ運動が共催

当日はハンガリー・ブダペストのフォコラーレ運動の施設からライブ配信。同運動のメンバーがウクライナ避難民の支援に携わった体験を発表した(「YouTube」の画面)

「青年の日」の特別企画として、立正佼成会とフォコラーレ運動(カトリック在家運動体、本部・ローマ)の共催による「立正佼成会&フォコラーレ運動絆プログラム~平和×祈り×誓い~YouTube Live」(主管・本会青年ネットワークグループ)が5月15日夕、オンラインで開催された。同プログラムは、ロシアの軍事侵攻によってウクライナ国外に逃れた避難民の現状を知り、欧州各地で支援に取り組むフォコラーレ運動のメンバーの体験を分かち合うとともに、平和を誓い、共に祈りを捧げるもの。ハンガリー・ブダペストにあるフォコラーレ運動の施設を会場にライブ配信され、約3000人が視聴した。

プログラムの冒頭、避難民の現状を視察するため、本会がウクライナ周辺国に派遣した調査団の現地での様子をまとめた映像を配信。本会会員が作った千羽鶴や、平和へのメッセージを避難民に手渡す場面も紹介された。

次いで、避難民の支援にあたるブダペストのフォコラーレメンバー3人が体験を発表した。この中で、ハンガリー在住のシルビアさんは、地域のコミュニティーが連携して避難民を受け入れている事例を紹介。自立のための職探しをサポートし、祖国の郷土料理を一緒に作って食べるなど、物心両面の支援を行っていると説明した。

続いて、ウクライナのフォコラーレメンバーのビデオメッセージが紹介された後、調査団の一員である西日本教区の小林宏至青年教務員が「平和への誓い」を発表。小林教務員は、避難民の受け入れにあたるキリスト教の神父への聞き取りの中で、彼らの多くが、「良い自分であろう、愛する自分であろう」という言葉を大切にしていたと振り返った。その上で、信仰を基に、目の前で苦しむ人のために力を尽くす彼らを手本に、自らも「人の痛みを知り、人の幸せを祈り、人のために行動する心を育んでいきます」と誓願した。

この後、参加者全員で「平和の祈り」を捧げた。

最後に、ライブ配信に急きょ参加したウクライナのフォコラーレメンバーがあいさつ。祖国の平和を願い、共に祈りを捧げる参加者に対して謝意を表すとともに、「たった一滴の雨水が川の流れとなり、やがて大海に注ぐように、一人ひとりの愛が世界を包み、平和な地球になると信じています」と語った。

同プログラムに参加した学生部員の女性(19)=広島教会=は、「日本で平和な毎日を過ごす私は、地球上で起きている戦争に胸を痛めているものの、遠い国の出来事に実感が湧かないという葛藤がありました。今回、実際に避難民の支援に携わる方々の話を聞き、現実を突き付けられる思いでした。私は今、キリスト教系の大学の1年生で、授業の中に祈りの時間が設けられています。これからは、大学で、自宅のご宝前で、ウクライナの戦争の早期終結を念じ、避難民の方々の心に寄り添っていきます」と語った。

◇当日のプログラムは5月末まで、こちらから視聴できます
https://www.youtube.com/watch?v=KmHXYRUiig4