本会が欧州に調査団 ウクライナ避難民の現状視察

ウクライナ国境での慰霊供養では『経典』(青経巻)一巻を読誦し、ロシアの軍事侵攻による犠牲者を追悼した(写真はともに調査団提供)

ロシアの軍事侵攻で国外に逃れたウクライナの避難民の現状を視察するため、立正佼成会本部は5月4日、調査団を派遣した。一行は21日までモルドバやポーランドなどウクライナ周辺5カ国を訪問。避難民の受け入れにあたる聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体、本部・ローマ)やフォコラーレ運動(同)、認定NPO法人難民を助ける会など各団体の取り組みを視察し、今後の支援の方向性を検討する。

ポーランド・ワルシャワ郊外にあるフォコラーレ運動の施設「マリアポリ・フィオーレ」を訪れ、避難民への支援活動を視察した

8日夕(日本時間)にはウクライナと国境を接するポーランド東部のウシュクフで、「ウクライナ戦争犠牲者慰霊供養」を実施。その模様をインターネットの動画共有サイトでライブ配信し、国内外の会員ら約6000人が視聴した。

慰霊供養では、会員有志から寄せられた折り鶴と平和へのメッセージをまとめた冊子が奉納され、水藻克年ローマセンター長を導師に読経供養を厳修。視聴者は、ライブ配信された導師の声に心を合わせて読誦(どくじゅ)し、犠牲者に哀悼の誠を捧げるとともに、ウクライナの平和を祈願した。

導師をつとめた水藻センター長は、「世界中の会員さんとオンラインでつないで、この地で共に祈りを捧げることができ、有り難い気持ちです。慰霊供養を通して改めて、相手や出来事を善悪で判断する見方ではなく、自分自身の心と向き合い、全ての人の仏性を信じて拝む大切さをかみしめました。これからも仏教徒として祈るとともに、菩薩行の実践に努めていきたい」と語った。