WCRP日本委「第39回理事会」 「WJアジェンダ2030」など審議 開会に先立ち、ウクライナの平和を願い祈り捧ぐ

理事会に先立ち行われた「ウクライナの平和を願う祈り」。中村参務(右)が「仏教の祈り」を捧げた

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の「第39回理事会」が3月10日、京都市のメルパルク京都で行われた。植松誠理事長(日本聖公会主教)をはじめ理事22人(オンラインでの参加者含む)が出席。立正佼成会から同理事の庭野光祥次代会長、國富敬二理事長、中村憲一郎参務(京都教会長)が参加した。

当日は理事会に先立ち、「ウクライナの平和を願う祈り」が行われた。各教団の信者など約5000人がインターネットのライブ配信を視聴する中、出席者を代表して神道から黒住宗道黒住教教主、キリスト教から山本俊正元関西学院大学教授、仏教から中村参務がそれぞれの儀礼に沿って祈りを捧げた。この中で中村参務は、ウクライナ、ロシア両国の犠牲者を追悼するとともに、ウクライナ情勢の一日も早い平和的解決と人々の安寧を祈願した。

参加者全員で黙とうを捧げた後、植松理事長が挨拶。和平のために宗教者が心を一つにして祈ることが大切であり、今後も多くの祈りを結集していきたいと述べた。

理事会では、「日本委員会人事」「WJアジェンダ2030の今後のあり方」「ウクライナ情勢」など五つの議案が審議され、全て承認された。

このうち、世界が抱える諸課題の解決に向けた今後10年間の行動計画「WCRP日本委員会(WJ)アジェンダ2030」については、特別事業部門(タスクフォース)と常設機関の連携会議を設け、計画の進捗(しんちょく)状況を確認しながら、有機的に進めていくことが決定された。「WJアジェンダ2030」を推進するためのハンドブックの作成も発表された。

ウクライナ情勢については、WCRP/RfP国際委員会が2月28日に発表した『ウクライナ紛争に関する声明』の中で、諸宗教人道支援基金を使ってウクライナ避難民を援助する活動案の提示を諸宗教に呼びかけたことを受け、日本委員会として具体的に検討することになった。