一食地域貢献プロジェクト「経験交流会」初開催 57教会156人の推進委員らが参加
立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会は1月29日、「一食地域貢献プロジェクト」の2022年度の実施を前に同プロジェクトの「経験交流会」をオンラインで開催した。今年は、昨年からの継続を含む120教会がプロジェクトに参加する。
今回の経験交流会は、昨年までの「新規参加教会」を対象とした説明会に代わり、すでに取り組んできた「経験教会」と新規参加教会が共に成果や功徳、課題を分かち合って学びを深めるために開催された。57教会の一食地域貢献プロジェクト推進委員らを中心に、156人が参加した。
このプロジェクトは、「一食を捧げる運動」の浄財の一部を教会が活用して地域の非営利団体を支援し、温かな社会づくりに貢献するもの。参加教会は推進委員会を設け、地域の課題に取り組む団体の情報を集め、支援先を選出する。今年から、教会が地元のニーズに柔軟に対応できるよう、1団体への支援を3回までとする上限が撤廃された。
交流会では冒頭、同基金運営委の熊野隆規委員長(本会教務部部長)のビデオメッセージが配信された。熊野委員長は、地域で孤独や貧困などの問題に取り組む団体の人々は「市井の菩薩さま」であると強調。支援を通じて、団体の人々と共に菩薩行に励みながら、「いろいろな人がいろいろな形で素敵(すてき)な世の中をつくる」という意識を大事にしてほしいと語った。
プロジェクトの概要が説明された後、桑名教会青年男子部長(39)、金沢教会一食推進委委員長(57)が同プロジェクトの取り組みを発表。金沢教会同委員長は、毎年、教会の推進委員が入れ替わることで、会員の地域貢献への関心が高まるとともに、多様な視点で地元の団体の情報が収集でき、さまざまな分野の支援に結びついたと報告した。
この後、グループ討議が行われ、支援先の選出や推進委員会の運営について意見が交わされた。
全体ディスカッションでは、6教会の代表が参加への抱負やプロジェクトを通した気づきなどを発表した。この中で、2019年に初めて参加して以来、2回目となる世田谷教会渉外部長(51)は、「子ども食堂への支援を継続する他教会の方から、支援をきっかけに団体の課題や心配事も話してもらえるようになり、可能な限りお手伝いすることで信頼関係が築けたと聞きました。そうした活動を通して青年部の人材育成にもつながったとのことです。学んだことを教会のメンバーと共有し、今後の活動に生かしたい」と語った。