豊橋教会青年部が「まごころ支援募金」 児童養護施設に寄付金と物資届ける

光輝寮に贈られた支援物資。子供たちのニーズを聞き取って購入したものだ

立正佼成会豊橋教会は一昨年に教会発足60周年を迎え、その取り組みの一つとして昨年、青年部が「まごころ支援募金」を行った。会員の代表が11月6日に愛知・豊橋市の豊橋ひかり乳児院、12月12日には豊川市の児童養護施設「光輝寮」を訪れ、寄付金で購入した支援物資を贈呈した。

同募金は、青年部員たちが「困難な状況にある方々のためにできることを」と考えて企画したもの。企画に携わった少年部長(44)は、「60周年のテーマである『絆“笑顔”つながる“みらい”へ』を踏まえ、コロナ禍の中で今、自分たちにできることは何かをみんなで話し合いました。未来を担う地域の子供たちを応援したいと願い、支援先も自分たちで決めたのです」と話す。

献金の方法にも工夫を凝らした。部員たちは各自で日常生活での教えの実践を目標に定め、実行するたびに喜びをもって献金することにした。「『正見』(真理に合った見方)を心がける」「やさしい言葉で人と接する」などの誓願を立て、人々の幸せを祈りながら布施をする取り組みだ。少年部では家事の手伝いやあいさつの実践を目標にする子供たちが多かった。

高校2年生の学生部員は、ひとり親家庭で経済的に恵まれた環境ではなかったものの、〈子供たちの役に立てるなら〉と「布施」を目標に掲げ、アルバイトによる収入をやりくりして献金した。青年女子部長(33)は、「お互いに離れていても、皆で同じ目標に向けて頑張っているという一体感を感じられました」と振り返る。

青年部員たちの熱心な取り組みに心を動かされた一般会員や壮年部員も協力し、募金総額は75万5394円に上った。青年部ではこれを基に、両施設が希望していた物資を購入。豊橋ひかり乳児院には紙おむつ150袋と支援金10万円、光輝寮には、子供たちの生活に必要な図書カード、目覚まし時計、ハンカチ、絵本などと支援金20万円を贈った。

学生部長(31)は、「教会発足60周年をコロナ禍の中で迎え、それぞれが修行をしつつ、地域社会に貢献するという貴重な機会を頂きました。今後も自分たちにできることを自ら考え、行動できる青年部でありたい」と話した。