開祖さま生誕会 「法燈継承式」から30年 庭野会長が啓白文を奏上し法話 (動画あり)

啓白文

本日、私(わたくし)たちの大導師・開祖さまの生誕会の佳(よ)き日にあたり、仏弟子日鑛、本仏釈尊の御前(みまえ)に謹んで申し上げます。

十一月十五日。この日は本会にとって、意義深い日であります。明治三十九(さんじゅうく)年に、新潟県の山間部の寒村(かんそん)・十日町菅沼(すがぬま)で開祖さまがご生誕になり、昭和二十年には、衆生救済(きゅうさい)の聖業(せいぎょう)に没頭(ぼっとう)する誓願をたてた開祖さまが、決死の覚悟で久遠本仏を勧請され、そして、平成三年には、法燈継承式(ほうとうけいしょうしき)が執り行われた日であります。

開祖さまは、幼少期に大家族と共に、厳しい自然の中で和(わ)の精神を培(つちか)われ、青年期には、一切衆生を救う教えはないものかとの情熱を持ち続け、ついに、釈尊の本懐経(ほんがいきょう)である法華経に出会いました。そして、昭和十三年三月五日、「法華経に込められた真(しん)の仏教精神をひろめ、現実に人を救い、世を立て直したい」との熱意と真心(まごころ)を基(もと)に、本会を創立されました。

爾来(じらい)、「人は本来、皆一つの乗り物の同乗者なのだから、心をおおらかに、互いを認め合い、協力し合おう」との一乗の精神を以って、一切衆生の救済と、国家、民族、宗教の違いを乗り越えた、世界平和実現に向けて全身全霊を捧げ尽くし、私たちをお導きくださいました。

私たちは、新型コロナウイルスの感染拡大で世界中が混沌たる状況の中、人間が真に大切にすべきものは何かを見つめ直す機縁と受け止め、異體同心となり、平和で調和のある日本、世界の実現に向けて、創造的に真剣に、大乗菩薩道を歩むことをお誓い申し上げ、開祖さまへのご恩に報いてまいります。

法華経広宣流布(こうせんるふ)にご生涯を捧げ、私たちに一乗真実(いちじょうしんじつ)の妙法をお説きくださった開祖さまを

開祖日敬一乗大師

と讃歎(さんだん)し、その徳行(とくぎょう)を顕彰(けんしょう)し、その尊いみ心を承継(しょうけい)してまいります。

 一心(いっしん)に仰(あお)ぎ見たてまつる久遠実成の御本尊
並びに十方世界に遍満(へんまん)する、
諸仏・諸菩薩・諸天善神
私たちが敬愛(けいあい)してやまない
開祖さま、脇祖さま
何とぞ、私たちの菩薩行をご照覧(しょうらん)くださいますように、世界の平和が招来(しょうらい)され、一切の生きとし生けるものが平安でありますように、慈悲の御手(みて)を差し伸べ、一切のご守護くださいますようお願い申し上げます。
南無妙法蓮華経
令和三年十一月十五日
立正佼成会
会長 庭野 日鑛
謹んで申し上げます