WCRP日本委 「ミャンマー人道支援の募金」に協力 全国の会員から総額4515万円の寄付集まる 杉野・同国際委副事務総長の談話も
WCRP/RfP国際委 杉野恭一副事務総長 談話
2月1日に暴力的な政変が起きて以降、ミャンマーでは社会の混乱が続き、人々は生命の危機にさらされ、苦しい生活を送っています。佼成会では6月から、「ミャンマー人道支援募金」が呼びかけられ、短期間に4515万円に上る浄財が寄せられたと伺いました。
苦難の中にあるミャンマーの人々に寄り添い、支えようとされる会員の皆さまの深い慈悲と真心に感謝申し上げます。WCRP国際委員会では連日、ミャンマー委員会と連絡を取り合い、日本委員会とも協力しながら、必要な人に支援が届くよう取り組みを進めています。
ミャンマーは、ロヒンギャ族を含めて135を超える民族が暮らすとされる多民族国家で、1948年の独立後も、多数派のビルマ族を中心とした国軍と少数民族との間で何度も武力衝突が起こりました。政治体制は2011年に軍政から民政に移管されたばかりでした。
翌2012年、仏教、キリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教の諸宗教者により、WCRPミャンマー委員会が設立されました。以来、諸宗教者たちは信頼を醸成し、諸民族の融和に向けて取り組みを進めてきました。民政移管後も、国軍が政治に強い影響力を持つ仕組みは温存されていましたから、ミャンマー委員会はアウンサンスーチー政権だけでなく、国軍とも折衝を重ねて関係を築き、全ての当事者が参加する対話の基盤を構築して国民の和解という難事業に尽くしてきたのです。
ミャンマー委員会と日本委員会は強い絆で結ばれています。2016年には、日本委員会と国際委員会が東京で「ミャンマーの宗教指導者を迎えての公開シンポジウム」を開催しました。来日中、ミャンマー委員会のメンバーと仏教指導者からなる一行が立正佼成会本部を訪れ、会長先生、光祥さまと懇談しました。
その2年後にはヤンゴンで、ミャンマー委員会と国際委員会が「ミャンマー・ハイレベル諸宗教使節団」の会合を開催し、ミャンマーの宗教指導者と、会長先生を含む海外の宗教指導者が分断や対立の解決策を協議しました。そして、この協議を基に作成された公開書簡をアウンサンスーチー国家顧問に提出したのです。この時、「ミャンマーにおける国内和解と平和的繁栄のためのRfPアドバイザリー・フォーラム」の開催が決まり、以後、3回行われました。第2回(19年5月)と第3回(同11月)には光祥さまが出席し、国際委員会の共同議長としてスピーチされました。