ミャンマー人道支援の募金を実施 苦境にある隣人に思い寄せ WCRP日本委の緊急勧募に賛同

ミャンマーとWCRP

ミャンマーは2011年に国軍主導体制から民政に移管された。翌12年にWCRP/RfPミャンマー委員会が設立され、以来、WCRP/RfPでは同国の諸宗教者と連帯し、諸民族の融和や国民の和解に基づく平和の実現に努めてきた。

16年、日本委員会が東京で「ミャンマーの宗教指導者を迎えての公開シンポジウム」を開催した。来日中、ミャンマー委員会のメンバーと同国の仏教指導者からなる一行10人が本会を訪れ、庭野日鑛会長、光祥次代会長と懇談した。

18年にはミャンマー委員会と国際委員会の共催により、ヤンゴンで「ミャンマー・ハイレベル諸宗教使節団」の会合が行われた。同国の宗教指導者と、庭野会長を含む海外の宗教指導者が分断や対立の解決策を協議。その後、ネピドーを訪れ、協議を基に作成された公開書簡をアウンサンスーチー国家顧問に提出した。

2018年5月、「ミャンマー・ハイレベル諸宗教使節団」の会合後、庭野会長を含む諸宗教者がアウンサンスーチー国家顧問と面会した

この会合では、その後の3年間で4回の「ミャンマーにおける国内和解と平和的繁栄のためのRfPアドバイザリー・フォーラム」を同国で開催することも決定。これを受けて18年11月から3回開催され、全てにアウンサンスーチー国家顧問が出席した。第2回(19年5月)と第3回(同11月)には光祥次代会長が出席し、国際委員会の共同議長としてスピーチした。

各回とも諸宗教者、同国の政府や軍の代表、各国大使、国際機関の関係者、NGOや少数民族の代表ら数百人が参加。協議を経て、「教育」「全ての民族と少数派のための民族の権利と責務」「女性の参加とリーダーシップ」「青年のエンパワーメントと参画」「ラカイン州におけるアイデンティティー、多様性、共通の課題」「宗教の自由」からなる六つの常設委員会が設けられ、和平実現に向けた取り組みが進められた。

それまで、国連をはじめさまざまな国際機関などが同国の和平実現に取り組んできたが、主要な当事者による実践を伴いながら、本格的な展開が継続的になされているのはWCRP/RfPだけだった。

その成果が期待されていたが、今年2月に国軍によるクーデターが発生。国際委員会、日本委員会はそれぞれ声明を発表し、ミャンマーの平和のために祈り、その努力を続けることを表明した。

2019年5月、「第2回ミャンマーにおける国内和解と平和的繁栄のためのRfPアドバイザリー・フォーラム」でスピーチする光祥次代会長(右)