水戸教会 生き生きと布教に励む一助に 「教会長だより」の発行を継続 支部も独自にニュースレター

「教会長だより」の挿絵を描く矢部教会長(写真=水戸教会提供)

新型コロナウイルス感染症の流行が続く中、立正佼成会水戸教会では、教会に集えない会員のために独自に支部内通信を発行するなど、インターネットツールだけでなく紙媒体を活用してサンガ(教えの仲間)の温かい交流を広げている。

同教会では12年前から月1回、布教情報誌「教会長だより」の発行を続けている。会員たちに心を配り、それぞれが日常の出来事を前向きにとらえ、生き生きと布教に励む一助にしてもらいたいとの願いからだ。現在は、矢部光男教会長が、「佼成」の会長法話を拝読しての領解(りょうげ)や自身の体験、会員と共に歩む実践目標などを伝えている。親しみやすさを出すため、矢部教会長が描いた地域の景観などの絵も添えられている。

昨年来のコロナ禍での外出自粛などで、一時期、同誌が会員の元に届かない日が続いた。その状況を受け教会では、教会長のメッセージ動画をSNSを利用して配信し始めた。一方、インターネットを活用できない会員のために、支部独自に、教会長の動画メッセージの内容などをまとめて印刷して会員に配布したり、サンガの近況を伝え合うニュースレターを発行したりするようになった。

奥久慈支部では毎月、支部長(65)が主任たちと協力して、ニュースレター「きずな」を発行。主任が地域の会員に思いを寄せてかける日々の電話や、感染予防対策を取った上で行われている安否確認の訪問の際に聞いた会員の近況、精進の様子が記事となり、イラストとともに紹介される。紙面には、いつまでも手どりができるようにと畑仕事に精を出し、体力維持に努めている年配の会員や、病気を患ったことで周りの支えの有り難さに気づいた女性会員など、一日一日を精いっぱい生きるサンガの姿があふれている。「きずな」は各家に届けられ、会員たちは信仰の喜びや功徳を分かち合っている。

「コロナ禍の中で会えなくなったサンガを励まそうと始めた支部内通信ですが、皆さんが感想や励ましの言葉を寄せてくださり、逆に私たちが元気を頂いています」と支部長。矢部教会長は、「どれも、会員さんの“発心”から生まれた取り組みです。それが実を結び、一人ひとりの菩薩行につながっていることに喜びを感じています」と語った。