吹奏楽大作戦2021 受講生3人がTKWOと同じ舞台に
東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)による「吹奏楽大作戦2021」が4月4日、東京芸術劇場(東京・豊島区)で行われ、約500人が来場した。
吹奏楽大作戦は、市民がTKWOの指導を受け、演奏の楽しみを体験できるプロジェクト。新型コロナウイルス感染症が流行する以前は、公募で選ばれた多数の市民がTKWOと共に演奏したり、舞台上の奏者の傍らで演奏を聴けたりと、楽団員と音楽を身近に感じる企画が盛り込まれていた。しかし、昨年は同ウイルスの感染拡大により急きょ中止になった。
2年ぶりの開催となる今年は感染予防のため大勢が舞台に上ることは控えたものの、公募で選ばれた市民がタクトを振る「指揮者コース」と、楽器をソロで演奏する「ソリストコース」(フルート、ユーフォニアム)が設けられた。受講者の3人は3日間にわたり、託された1曲について指導を受け、4日の演奏会の出番に臨んだ。
演奏会の指揮は、昨年にTKWO首席客演指揮者に就任した飯森範親氏が務めた。前半の部では、TKWOが4曲を演奏。この中の「吹奏楽のための第一組曲(抜粋)」では、指揮者コースを受講した花岡大雅さん(18)がタクトを振った。
後半の部では、アンコールを含め5曲が披露された。このうち、ソリストコースを受講したフルート奏者の尾崎莞寧(かんな)さん(21)が「君の瞳に恋してる(フルートとバンドのための)」で、ユーフォニアム奏者の岡田晴希さん(17)が「ユー・レイズ・ミー・アップ」でそれぞれソリストを務めた。
演奏を終えた花岡さんは、「大好きな佼成ウインドと同じ舞台に立てて、その指揮をできるなんて、とても幸せな時間でした。4月から大学生として音楽を学び始めたので、この経験を大事に頑張っていきます」と語った。