ボーチェ師は２０１０年１月１５日、本会を訪れ、大聖堂でスピーチした

フォコラーレ運動（カトリックの在家運動体、本部・ローマ）の会長を今年１月まで２期１２年務めたマリア・ボーチェ師（８３）に、立正佼成会の庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長が３月５日、それぞれメッセージを送り、これまでの本会との交流に謝意を表した。その書簡は、水藻克年本会ローマセンター長から同運動の諸宗教対話センターを通じてボーチェ師に届けられた。

同運動と本会の交流は１９７５年、バチカンの要請により、両教団の青年が交流したことに始まる。７９年、同運動創始者で初代会長のキアラ・ルービック師と庭野日敬開祖がローマで出会い、これ以降、協力関係が深まった。

ボーチェ師は１９５９年に同運動に入り、神学と教会法を修得。その後、教会一致運動（エキュメニズム）と諸宗教対話活動に取り組み、キリスト教諸教会やイスラームとの対話に貢献した。キアラ師の最も緊密な協力者の一人で、２００８年３月にキアラ師が帰天された後、同年７月に第二代会長に就任。１０年１月１５日には本会を訪れ、大聖堂での「釈迦牟尼仏ご命日（布薩＝ふさつ＝の日）」式典の席上、スピーチした。

メッセージの中で庭野会長は、ボーチェ師が第二代会長の重責を担い、「愛と一致の精神」と慈愛に満ちたリーダーシップで諸宗教対話・協力に尽力した功績に敬意を表明。初めて面会した時に、ボーチェ師が述べた「キアラと開祖さまの精神は、忘れることのできない、永遠のものです」という言葉が心に残っていると明かし、今後も同運動と本会の絆が紡がれていくことを願った。

光祥次代会長は、ボーチェ師が第二代会長として、創始者の精神がメンバー全体に継承されていくことを願い、「生きたキアラの精神」との出会いを呼びかけ、人材育成に尽くしたことに敬意を表した。また、ボーチェ師が本会を訪れた際の思い出に触れ、本会会員へのメッセージや本部職員との触れ合いの時間が、一人ひとりの信仰を深める機会になったと感謝の言葉をつづった。