タイ語版『法華三部経』が本会バンコク教会から発刊

バンコク教会によって発刊されたタイ語版『法華三部経』

タイ語版『法華三部経』がこのほど、立正佼成会国際伝道グループの協力のもと、バンコク教会から発刊された。同教会の初代理事長を務めたチュラロンコン大学仏教特任教授のバンジョップ・バンナルジ博士が翻訳を担当した。

本会が所依の経典とする『法華三部経』はこれまで、海外会員の要望に応じて多くの言語に翻訳されてきた。タイ語版を含め、現在、英語、中国語、ロシア語など8カ国語の翻訳版が刊行されている。

バンコク教会ではこれまで、日本語版の『法華三部経』を活用してきたが、タイ語版の発刊を望む声が高まっていた。これを受け、本会の依頼に応じたバンナルジ博士が2009年から翻訳作業に着手。10年以上の歳月をかけて完成し、このほど出版された。

同教会ではこれにより、法華経をより深く理解した上で読誦(どくじゅ)でき、さらなる教えの実践につながると喜びの声が上がっている。会員のみならずタイ国内に法華経の精神が広まることも期待される。

バンナルジ博士は漢訳からの英訳『法華三部経』(1975年、佼成出版社刊)を翻訳し、法華経のサンスクリット原典を適宜参照して、タイ人が理解しやすい正確な経文の訳出に努めた。

博士は同書の序文で、サンスクリット語による法華経を漢訳した鳩摩羅什(くまらじゅう)の経歴を説明し、その功績をたたえている。その上で、今回の翻訳が法華経に関心のある全てのタイ人の役に立つとし、「法華経の功徳がタイの人々のみならず、世界中の人たちの心を平穏にして、世界全体が平和になることを祈っています」との言葉を寄せている。

昨年11月15日には、バンコク教会の善友ホールで行われた「開祖さま生誕会」の席上、出版を記念してバンナルジ博士が講演した。この中で博士は、法華経は人生をより良いものにしてくれる教えであると述べ、同書発刊の意義を説明し、その内容を学ぶ大切さを強調した。講演の模様はインターネットでライブ配信された。

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タイ語版『法華三部経』は448ページ・本体価格500バーツ。国内販売は未定。問い合わせは本会国際伝道グループまで。TEL 03(5341)1124