新型コロナウイルスへの対応 第8報を各教会へ 来年次の団体形式での本部参拝は休止

立正佼成会の「新型コロナウイルス感染症対策本部」(本部長=國富敬二理事長)は10月3日、『「新型コロナウイルス(COVID-19)」に関する対応について』と題する通知文書の第8報を全国各教会に送付した。

国内では、8月に同ウイルス感染流行の第2波が到来し、現在はピークが過ぎたとはいえ、依然として事態終息の見通しが立たない状況にある。この現状を踏まえて出された第8報では、冒頭、國富理事長から、会員と共有する三つの「願い」が示された。

第一は、道場や対面での布教が制限されてきたこれまでを振り返り、「この間の学びや気づきを噛(か)み締(し)め、お互いに分かち合い、深めさせていただきたい」というもの。第二は、感染防止に努めつつ、「with(ウィズ)コロナ」の時代にどのようにして自他の救いに向き合っていくか――各教会の工夫を凝らした活動を生かし合い、「新しい取り組みを支部や教会、さらには教会と本部の枠を超えて共有し、これまでにない布教のあり方を皆さまと築きたい」と呼び掛ける。第三は、「感染拡大と収束が繰り返され、予測が困難だからこそ、臨機応変に、柔軟な心で対応していきたい」とし、感染拡大の防止と会員の救いの両立への決意を表すものだ。

第8報ではこの「願い」に続き、具体的な対応が記された。

ワクチンや治療薬が開発途上にある現状では、社会の動向に対して「早めの自粛と遅めの再開」という従来の方針を維持しつつ、「感染拡大を防止し、三密を避け一人ひとりの救い救われに取り組みます」という新たな基本姿勢が掲げられた。

来年次の本部主催行事について、ご命日、本部定例儀式行事式典を含めて団体形式での本部参拝は休止。大聖堂聖壇当番、大聖堂当番、霊園当番については、治療薬や感染予防対策が確立されるまで休止とし、医療体制が整った後に、段階的に再開できるよう検討される。一方、来年次の全国聖壇当番は休止となった

本部式典の模様は今年と同様、インターネットの動画共有サイトを使ってライブ配信する予定で、参拝者の安全が確保できた段階で、大聖堂の近隣教会の会員を対象に徐々に参拝を再開していく方向性が示された。

教師授与式、勧請式の実施は見送られた。

また現在、大聖堂は閉鎖中(4階礼拝室=喜捨箱前=での参拝は可能)だが、大聖堂ホール内での参拝再開について検討していることが報告された。

このほか、教会周年記念式典については各教会にふさわしいあり方を模索していく方針。本部主管教育は内容によってオンラインで実施することが明記された。

※当初、記事には「来年次の本部主催行事についても発表された。ご命日、本部定例儀式行事式典を含めて団体形式での本部参拝は休止。大聖堂聖壇当番、大聖堂当番、霊園当番も休止となった」とありましたが、正確には「ご命日、本部定例儀式行事式典を含めて団体形式での本部参拝は休止。大聖堂聖壇当番、大聖堂当番、霊園当番については、治療薬や感染予防対策が確立されるまで休止とし、医療体制が整った後に、段階的に再開できるよう検討される。一方、来年次の全国聖壇当番は休止となった」となります。同12日に修正しました。