「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」にローマ教皇が呼び掛け(海外通信・バチカン支局)

ローマ教皇フランシスコは「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」にあたる9月26日、ツイッターで「(神なる)主に平和の恵み、大量破壊兵器の無い世界を乞い願おう。人類にとって重大な脅威である核兵器から、人類を解放していくために努力しよう」と伝えた。

「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」は、2013年に国連で定められた。東西冷戦の緊張が高まっていた1983年の同日夜、ソ連軍(当時)のスタニスラフ・ペトロフ中佐が、偶発的な核戦争の勃発を防止したことに由来する。同中佐は、ソ連に対する核攻撃を知らせるコンピューターの警報を誤報だと判断し、米ワシントンDCやニューヨークを含む標的に向けた核弾頭の発射を許可しなかったのだ。

国連の発表によると、世界の多くの国が核抑止論を安全保障政策の基盤としており、世界人口の約半数が核保有国や「核の傘」に依存する国で生活しているという。

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