国連UNHCR協会から本会一食平和基金に感謝状 コロナ禍対策や難民支援に対して 

国連UNHCR協会の瀧谷氏(右)から、一食平和基金運営委員の西習学部次長に感謝状が手渡された

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が行っている難民や国内避難民の救済活動に協力したとして、認定NPO法人国連UNHCR協会から、立正佼成会一食(いちじき)平和基金に感謝状が贈呈された。18日、国連UNHCR協会の法人担当マネジャーを務める瀧谷善一氏が東京・杉並区の法輪閣を訪れ、本会一食平和基金運営委員の西由江習学部次長(青年ネットワークグループ)に感謝状を手渡した。

同協会はUNHCRの活動を支える日本の公式支援窓口。今回の贈呈は、世界的に感染が拡大する新型コロナウイルスへの緊急対策として、先ごろ同基金が同協会に500万円を寄託したことに加え、一昨年からバングラデシュでロヒンギャ難民への支援を続けていることに対するものだ。

当日は、瀧谷氏が同基金の支援に謝意を表し、現在バングラデシュのロヒンギャ難民のキャンプで行っている、同ウイルスの感染予防対策について報告。流行が問題視され始めた当初、狭い空間に人々が密集して生活する難民キャンプでの感染拡大が危惧されたが、「難民キャンプは良くも悪くも社会から隔離された状態にあり、感染源と接触する機会が限られるため、予想より感染者が増えずに済んでいる」と説明した。

懇談ではUNHCRが難民キャンプで行う新型コロナウイルス感染予防対策などが話題に上った

一方、キャンプ内でも休校措置を取る学校が増えたため、電気通信事業者と協働で各教室の通信環境を整備し、オンライン授業を進めていると話した。さらに、同基金からの浄財を活用し、キャンプ内の保健施設で感染予防の指導やスタッフへの研修、衛生用品の提供を行っていると説明。「この事態が今年で収束するとは考えられないので、今後も対策に徹したい」と述べた。

これを受けて西次長は、キャンプ内での感染対策が進み、成果が上がっている現状に対し謝意を示した。また、同ウイルスの被害だけでなく、女性差別や性暴力といった課題にも引き続き目を向けていきたいとの思いを語った。