比叡山宗教サミット33周年「世界平和祈りの集い」 コロナ禍で規模縮小しライブ配信 

比叡山宗教サミット33周年「世界平和祈りの集い」では、「平和の鐘」に合わせ、祈りが捧げられた(写真は「YouTube」の画面から)

8月4日午後、比叡山宗教サミット33周年「世界平和祈りの集い」が天台宗総本山・比叡山延暦寺(滋賀・大津市)の一隅を照らす会館前「祈りの広場」で開催された。例年、国内外の諸宗教者らが参加するが、今年は新型コロナウイルスの感染防止のため規模を縮小し、天台宗と延暦寺の役職員のみで執り行われた。当日の模様はインターネットでライブ配信された。

集いでは、森川宏映第二百五十七世天台座主を大導師に法要が営まれ、森川座主が「平和祈願文」を奉読。新型コロナウイルスの脅威により、世界は空前の危機に瀕(ひん)しているとした上で、「人々が不安に苛まれているこのような時にこそ、私ども宗教者は対話による相互理解を深め、共に祈り、世界平和を希求し続けなければなりません」と説示した。さらに、今年は終戦から75年にあたることに触れ、「恒久平和実現を心より祈念致し、平和への取り組みに一層努力し、その使命を全うすることを慎んでお誓い申し上げます」と宗教者の責務を表明した。

森川座主が「平和祈願文」を奉読

この後、「平和の鐘」の音に合わせ、参加者による祈りが捧げられた。

バチカン諸宗教対話評議会議長のミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿、世界仏教徒連盟(WFB)のパン・ワナメティー会長によるメッセージが紹介され、1987年の第1回「比叡山宗教サミット」で発表された「比叡山メッセージ」が読み上げられた。

立正佼成会では、平和の鐘が鳴らされた午後3時30分、中継に合わせて、庭野光祥次代会長、國富敬二理事長、教団本部の各部長が黙とうを捧げた。