新郎新婦のマスク着用義務を解除――イタリア内務省(海外通信・バチカン支局)

イタリア政府は6月27日、カトリック教会、市役所、また他宗教の礼拝施設で行われる結婚式で、新郎新婦にも課していたマスク着用の義務を解除すると発表した。翌28日から施行された。

同国では、新型コロナウイルス感染予防のための規制や封鎖が段階的に解除されており、これはその一つ。

新郎新婦が結婚の誓約を交わした後、司式する司祭が両者に対し、誓いのキスの許可を言い渡すのが式典の一部となっている。そのため、同国カトリック司教会議は内務省に質問状を提出していた。同省は「新型コロナウイルス対策科学技術委員会」に問い合わせ、今回の決定に至った。

同委員会によると、新郎と新婦は「他人」として考えられないため、着用の義務を解除してもよいと判断された。一方、司式者は他人であるため感染予防のマスクを着用し、他の人々から最低1メートルの間隔を保持しなければならないとのことだ。

また、内務省は、カトリック教会内におけるミサの執行に関して、「手を消毒剤で丹念に洗う」ことを条件に、聖体拝領(キリストの身体とされるパンの受領)時に、司式する司祭の手袋着用の義務を解除した。聖体を手で受け取る信徒たちにも、同様に手を消毒するよう勧告している。聖体の口での拝領は禁止されたままだ。

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