仏教精神を生かす「六花の会」が代表世話人会 新型コロナの影響を話し合う

それぞれの経営者が現状に向き合う中で、業種を超えた協力によって問題解決につながった事例も話題に上った。開業医の徳島教会会員は、消毒用アルコールが不足していた時、「六花の会」のネットワークを通じて、食品製造業を営む板橋教会の会員から物資の仕入れ先を紹介されて購入できたという。こうした事例を受けて参加者からは、共に苦境を乗り越えるためにネットワークを活用した情報交換や連携・協力が有効であるとの意見が数多く出された。

同会共同推進責任者を務める荒川教会渉外部長もその重要性を強調した。現在、政府の事業者支援として「持続化給付金」の申請が始まっているが、確定申告や売り上げの書類が必要で、手続きは複雑であり、特にインターネットによる申し込みに不慣れな経営者にとっては「申請は簡単ではない」と指摘。「六花の会」では発足当初からオンラインでの交流を重視しており、コミュニティーを活用して申請手続きのサポートが可能であるとし、協力や助け合いを呼び掛けた。

ウェブ会議に参加した同会共同推進副責任者(杉並教会会員、東京西支教区代表世話人)は、「今、会社の業績が良くても、この先もずっと安泰であるとは限らないことを、このコロナ禍が教えているように思います。経営者が自分の業界の殻に閉じこもらず、こうしたオンラインでの交流を通じて情報を交換しながら、時代の変化に合わせた経営を考えていければ」と語った。

今後、「六花の会」は、7月18日に全国の会員を対象とした「仏教経営者塾」、9月12日に「第2回世話人総会」をオンラインで開催する予定。代表世話人会では、こうした学びの機会を通じて、経営課題を挙げて解決方法を話し合い、各人が経営に生かしていくことを願いにしている。