新型コロナウイルスと最前線で闘う医療従事者へ 佼成病院に医療用マスク2万2650枚
「守ってくれてありがとう」 市川教会会員が動画で応援
「日本を全力で守ってくれてありがとうございます。お医者さん、看護師さんの力に今とても支えられています」「心から感謝しています」「皆様のご無事を祈っています」。
市川教会会員による応援メッセージを集めた動画が5月12日、佼成病院に届けられた。感染症対策の最前線で働く同病院の医療従事者や関係者に感謝とエールの気持ちを伝えたいと、「青年の日」の取り組みとして行ったものだ。
動画制作は、4月下旬に青年女子部長(23)の呼び掛けで「青年の日」の活動についてのオンライン会議が持たれ、新型コロナウイルスの感染拡大の中で医療従事者に対する“差別”の報道が話題に上ったことがきっかけ。「こうした状況だからこそ、感染者の入院診療を行う佼成病院に感謝やエールを届けよう」と制作が決まった。それぞれが撮影した写真や動画を編集担当の青年男子部長(32)に送信。青年男子部長は仲間の思いを受けとめ、連日寝る間を惜しんで編集した。
青年婦人部長(42)から、「青年の日」の活動について連絡を受けたある青年婦人部員は、この取り組みに強く心を動かされたという。彼女自身が感染者を受け入れている病院で働いており、医療従事者に宛てた小学生の女児からの手紙に元気づけられた経験があったからだ。
人々の励ましがどれだけ医療従事者の心を奮い立たせるかを知る彼女は、「あなたの体験を皆にも伝えてみて」というサンガ(教えの仲間)の勧めに応じ、青年部員に向けてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って、勤務する病院での出来事を紹介。女児からの手紙について、「現場で指揮を執る医師は、涙が出るほどうれしかったと言っていました。皆さんの思いは佼成病院で働く方にきっと伝わると思います」とつづり、活動への参加を呼び掛けた。彼女の思いは多くの青年部員に届き、参加者が増えていった。
出来上がった応援動画は4分18秒。80人以上の部員が登場し、メッセージのみの部員も合わせると参加者は120人を超える。最初に登場するのは、小学5年生の女子少年部員(10)。危険と隣り合わせの中で働く医療従事者に感謝のメッセージを寄せた。
活動に参加したことについて女子少年部員は、「ニュースでお医者さんや看護師さんの姿を見て大変だな、私にできることはないかなと考えていた時、動画のことを聞きました。少しでも力になれたら」との思いだったと言う。一緒に取り組んだ母親(42)は、「人の役に立ちたいと願う娘の気持ちを知りました。感謝を伝える大切さを親子で学ばせて頂きました」と話した。
動画は、教団本部から須田事務部長を通じて新型コロナウイルスの専用病棟に勤務する医療スタッフの元に届けられた。後日、医師や看護師たちからピースサイン姿の写真と「お礼の言葉」が市川教会に送られてきた。
企画した一人、青年総務の女性(51)は、「病院の方がとても喜んでくださったと聞き、うれしくなりました。心の中には持っているけれど、なかなか伝える機会のない医療従事者の方々への感謝の思いを皆で伝えることができて本当に良かった」と語った。