「第22回日中韓仏教友好交流会議 中国大会」 広東省珠海市で『仏教と人類運命共同体の構築』テーマに
『仏教と人類運命共同体の構築』をテーマに「第22回日中韓仏教友好交流会議 中国大会」(主催・中国佛教協会)が10月29日から31日まで、中国・広東省珠海市で開催され、日本、中国、韓国の仏教者ら約300人が参加した。立正佼成会から、日中韓国際仏教交流協議会常任理事で事務局参与の澤田晃成総務部部長、同常任理事の佐藤益弘京都教会長らが出席した。
29日の「歓迎夕食会」で開会挨拶に立った佐藤教会長は、1995年5月に北京で開催された第1回会議で、当時中国佛教協会会長を務めていた趙樸初師によって三国の「黄金の絆」の構築が提唱されたことを紹介。先達の歩みに謝意を示した上で、「全てのいのちを讃嘆し、合掌・礼拝(らいはい)する世界を築くために、一層修行、精進させて頂きたい」と話した。
30日には、普陀寺天王殿広場で「世界平和祈願法要」が営まれ、各国の代表者が世界平和と人類の幸福を祈願した。日本の法要では、導師をつとめた同協議会理事長の武覚超師(比叡山延暦寺)が「世界平和祈願文」を奏上した。
午後から国際会議場に会場を移して「学術講演会」が行われ、中国佛教協会副会長の明生法師、韓国佛教宗団協議会副会長の梵海師(代読)、日中韓国際仏教交流協議会常任理事の西郊良光師(天台宗宗機顧問)が基調講演に立った。
この中で明生法師は、全ての存在は関係し合いながら成り立っているという仏教の「縁起」を認識すると共に、互いの違いを受け入れ、尊重することが「人類運命共同体」を構築する上で重要であると強調。国際的な友好関係を維持・促進し、人々の心が通い合うよう積極的に国際社会に働き掛けることが仏教徒の役割の一つであり、「慈悲」と「智慧(ちえ)」を持ってそれぞれの場所で行動を起こしていくことが大切と述べた。
続いて6人が補充発言に立った後、大会の「共同宣言文」が発表された。
なお、大会に際し、普陀寺では、三国の宗教者の書画を展示する仏教書画展を開催。本会から庭野日敬開祖の肉筆画と書の複製が寄贈された。