東京佼成ウインド、今シーズン第1弾となる第145回定演を東京芸術劇場で開催

TKWOの「第145回定期演奏会」には、約1000人が来場した

東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の「第145回定期演奏会」が10月5日、東京芸術劇場(東京・豊島区)で開催された。2019~20年シーズンのスタートに当たり、約1000人が来場した。

TKWO正指揮者である大井剛史氏がタクトを振り、古典音楽の作曲家であるJ・S・バッハの3作品と、現代の邦人作曲家二人の2作品を披露した。

バッハの作品からは「前奏曲とフーガ 変ホ長調『聖アン』」(D・ハンスバーガー編曲)、「美しい鐘の音(『狩のカンタータ』より『羊は安らかに草を食み』)」(P・グレインジャー編曲)、「ウィンド・アンサンブルのためのシャコンヌ」(伊藤康英編)の3曲が演奏された。現代の作曲家からは、酒井健治氏がTKWOと名古屋フィルハーモニー管弦楽団の両楽団から共同委嘱されて作曲した「デチューン」と、高昌帥(コウ・チャンス)氏が手掛けた大阪音楽大学創立100周年記念の委嘱作品「吹奏楽のための協奏曲」の2曲が奏でられ、聴衆を沸かせた。

作曲家の酒井氏(左)と大井氏

演奏会終了後には大井氏と酒井氏のアフタートークイベントが催された。大井氏は来年創立60周年を迎えるTKWOの今後の活動を紹介。酒井氏は委嘱された作品の完成に至る経緯や、曲に込められた思いなどを語った。