「新枢機卿の親任式典」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

名誉教皇ベネディクト十六世に挨拶する新枢機卿たち(写真・バチカン記者室提供)

新枢機卿の親任式典

ローマ教皇フランシスコは10月5日、バチカンのサンピエトロ大聖堂で新たに任命した13人の枢機卿の叙任式を執り行い、一人ひとりに枢機卿を象徴する指輪と緋色(ひいろ)の帽子を手渡した。

式典の中で、新枢機卿を代表して教皇に謝意を述べたミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿(バチカン諸宗教対話評議会議長)は、「キリストが復活したメッセージを伝えるカトリック教会は、現代世界に出会いと対話の門戸を開放する」と宣言。「さまざまな地に足を運ぶ」「教会一致と諸宗教対話の道程をたどる」といった、教皇が唱える「外に出ていくカトリック教会」の実現に向けて行動すると述べ、新枢機卿を代表して教皇に対する忠誠を誓った。

説教に立った教皇は、「慈しみが福音を理解するキーワードであり、その言葉がキリストと神の心に印されている」と強調。「枢機卿の法服の緋色(殉教の血の色)が示しているように、自身の血を(教皇への忠誠のために)捧げるという決意は、神からの慈しみを受けているという自覚、他者に対する慈しみなくしては確立できない」と戒めた。

式典終了後、13人の新枢機卿は訪問客から祝意を込めたあいさつを受けた。その際、アユソ枢機卿とマイケル・ルイス・フィッツジェラルド枢機卿は、立正佼成会の庭野日鑛会長、庭野光祥次代会長から寄せられたメッセージを、本会ローマセンターの水藻克年センター長から受け取った。

今回の叙任式を終えて、枢機卿団の構成は総勢225人となる。このうち、80歳未満の教皇選挙・被選挙権の有権者は128人、80歳以上の選挙・被選挙権を有しない枢機卿は97人となった。

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