聖エジディオ共同体（本部・ローマ）、上智大学、立正佼成会の共催による国際会議「アフリカの新たなビジョン２０１９」が８月３１日、上智大学（東京・千代田区）で行われた。四つのセッションに、国内外の政治家や宗教者、ＮＧＯ職員、市民ら合わせて約８５０人が参加した。

この会議は、政治と市民社会、宗教の三つの観点からアフリカが直面する諸問題の解決策や必要な行動を模索するもの。昨年に続き、２回目の開催となる。今回は、２８日から３０日まで神奈川・横浜市で開催された「第７回アフリカ開発会議」（ＴＩＣＡＤ７）のパートナー事業として行われた。

冒頭、進行役の庭野光祥次代会長が会議の趣旨を説明。この中で、近年、世界では分断や格差が生じ、人々の心に憎悪と不信の壁が築かれている状況に触れ、「壁をなくすには、世界の苦しみを“自分事”と感じられる人を一人でも多く増やす努力が大切」と語った。

この後、中央アフリカのトゥアデラ大統領をはじめアフリカの開発に携わる各国の政府代表、国際機関やＮＧＯの関係者、宗教者らが講演。それぞれの取り組みを紹介した上で、援助や投資に対する見解を示した。

これを踏まえて、「アフリカの新たなビジョン２０１９　共同の呼びかけ」がカトリックの菊地功東京大司教から発表された。当日はこのほか、千葉大学大学院の小林正弥教授による聴衆参加の対話型講義「アフリカ白熱教室」も行われた。（後日詳報）