恒久平和 心に刻む 「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典

終戦から74年を迎えた8月15日、東京・杉並区の大聖堂はじめ全国の教会で「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が行われた。大聖堂には約2000人が参集。参加者は、全ての戦争で犠牲となった人々の冥福を祈り、世界の恒久平和を祈念した。

大聖堂の式典では、戦争の悲惨さと平和の大切さをかみしめる映像作品の上映に続き、立正佼成会東京中央支教区の青年女子部員代表20人が花や灯明などを供える奉献の儀を行った。続いて、東靖憲理事を導師に読経供養。東理事が庭野日鑛会長の回向文を奏上し、焼香と献鶴を行った。

この後、全員で唱歌「ふるさと」を合唱した。

体験説法に立った学生部員(16)は、昨年、沖縄平和学習に参加した体験に触れ、「戦争は人の心も壊してしまう。悲惨な状態を当たり前にしてしまう戦争は何があっても絶対にしてはいけないと痛感した」と語った。その上で、身近な人を大事にし、相手の心に寄り添うことが大切との思いを発表。「誰にも分け隔てなく笑顔で接し、人のすてきな所を見つけていきたい。これが私にできる平和への第一歩です」と述べた。

最後に中村憲一郎常務理事が講話。中村常務理事は、私たちは一人ひとりが先祖からいのちのバトンを受け継いだ「無量の先祖の代表者」であり、天地自然の恵みなど目に見えないたくさんの恩恵のおかげで今、ここにいると説明した。

また、今の日本の平和や豊かさがあるのは、戦争で犠牲となった人たち、そして、戦争は二度としてはいけないと非戦を誓い、今日まで国の繁栄に尽力してきた先輩たちのおかげであることをかみしめる大切さを強調。これらを踏まえ、「感謝の心で毎日幸せの種を植えていく。そのことで人生が幸せになり、生まれがい、生きがいを感じられる人生となるのです」と述べた。