諸宗教間対話組織の代表と本会青年が交流 KAICIID事務総長、WCRP/RfP国際委事務総長らが出席
諸宗教対話に取り組む宗教者を迎えての「青年交流プログラム」が6月10日、立正佼成会の法輪閣大ホール(東京・杉並区)で行われ、本会青年部員有志、本部職員など約200人が参加した。プログラムには「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)のファイサル・ムアンマル事務総長、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会のウィリアム・ベンドレイ事務総長らゲスト6人が出席。庭野光祥次代会長がナビゲーターを務めた。
同プログラムは、諸宗教対話の第一線で活躍する宗教者の経験に学び、諸宗教対話への認識を深めるとともに、日常での「対話」のあり方を考えるもの。
冒頭、本会の理念や活動が映像で紹介された後、厚木教会の男性(39)=同教会教務員=が体験説法を行った。苦手にしていた青年部員との触れ合いを通して、固定観念にとらわれていた自分を見つめ、互いに相手を認め合えた体験などを発表。「“対話”することで優しい気持ちになり、相手と一体感を味わえるのだと知りました。これからも、出会いから学び、出会いに感謝していきたい」と語った。
光祥次代会長がゲストを紹介した後、ファイサル氏、ベンドレイ氏が講演した。
ファイサル氏は、イスラームの教えに触れ、神が人間を創造したのは、異なる人々が知り合い、意思の疎通を図り、関係を構築するためであると説明。互いの文化や伝統、それぞれが抱える問題などを学び、理解し合い、人間として高まることが人生の意味であり、「対話」の定義でもあると語った。その上で、「私は対話の力を信じています。対話が私たちを結びつけるのです」と述べた。
ベンドレイ氏は、WCRP/RfPによる紛争解決の取り組みを紹介。今年8月の第10回WCRP/RfP世界大会では「つながりあういのち」について議論が重ねられることを報告した。また、さまざまな人との対話を通して、相手の中に自分の姿を見いだし、さらにまた対話を深めていくという繰り返しが「対話の道」と明示。「“他者”とは、異質な人、自分から遠く離れた人ではなく、自分と大事な関係性を築く人のこと。これまでの対話の経験によって、そのように見方が変わった」と述べた。