明るい社会づくり運動 庭野開祖の提唱から50周年 東京で「記念大会」開催

大会では、『変化する地球と社会――明社への期待』をテーマに小池東京大学名誉教授が基調講演

明社50年の歩みが映像で紹介された後、砂川敏文全国明社理事長(前帯広市長)が挨拶。さまざまな活動を通して築いてきた良き伝統を継承しながら、社会の変化に的確に対応するため、「新しいことに挑戦し、新しいやり方を工夫して、新しい担い手と共に、これからも多様性と柔軟性を持って社会に貢献していきたい」と抱負を述べた。

続いて庭野会長が協力団体挨拶に立った。庭野会長は、提唱者の庭野開祖が運動の根幹は「法華経精神の高揚」にあると話していたことに触れ、法華経精神とは「思いやりの心を持って、世のため、人のために尽くす、ということ」と説明した。

また、このことが人間として何よりも大切と強調。「『思いやり』が根底にあって初めて、本当の意味の『心の絆』や『触れ合い』『対話』が成り立つ」とし、明社運動の中心をなすこの精神を大事にし、共に力を尽くしていきたいと述べた。

佼成学園女子中学・高校吹奏楽部の演奏に続き、『変化する地球と社会――明社への期待』と題して小池東大名誉教授が基調講演を行った。小池氏は現在、国立研究開発法人土木研究所水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)センター長を務めており、講演では、気象などにおける地球の水環境のメカニズムを解説。人間が排出する温室効果ガスによって温暖化が進行して気候変動をもたらし、自然災害が増加している現状を詳述した。

また、国内の河川流域の住民への調査で、多くの人が治水や環境に関心を持ち、「関わりたい」との考えを持っているものの、実際には災害に備えて「行動している」人が少ないことを指摘。今後は、住民の注意を喚起し、行動を促していく「地域のファシリテーター」が重要であり、その担い手として地区明社の活動に期待を寄せた。

この後、各地区明社の代表者5人が『明社運動と私の夢』を発表し、大会実行委員長の澤田常務理事が大会宣言文を朗読した。五つの目標と、「若い人の活動や人材育成を支援し、次代への『つながり』を大事にして行動します」など四項目の活動方針からなる今後の方向性が示された。

最後に、「SWING MATES」の演奏に合わせ、全員で「世界に一つだけの花」などを大合唱した。