アブダビで「人類友愛のための国際会議」 光祥次代会長がスピーチ
この後、UAEのヌーラ・アル・カアビー文化・知識開発大臣を議長に「人類友愛の理念」のセッションが行われた。合同メソジスト教会のマリー・ソル・ヴィラロン牧師(フィリピン)、エジプトのナビラ・マクラム国務大臣(移民・海外在住エジプト人担当)らと共に光祥次代会長が登壇した。
光祥次代会長はスピーチの中で、釈尊の言葉を紹介しながら、「愛他・友愛の精神によって成り立つ社会をつくる努力をするのが私たちの務め」であると述べ、そのために大切なのは「譲る心」だと強調。丸木橋の上で、それぞれの端から歩いてきた二人の人間が真ん中で対面し、先に渡ることを言い争って二人とも橋から落ちるケースもある、とのたとえを紹介し、譲る行為が友愛を実現し、あらゆる関係を平和に導く、と語った。
さらに、戦争のサンゲと友好の願いの込められたフィリピン・バターン州での「フレンドシップタワー」建設の経緯に触れながら、「私たちは、互いに相手の立場を想像し、理解し合い、我慢し合い、譲り合うことによって、多くの人が平和と幸せを享受できるような人類友愛の理念を具現化していかなければなりません」と訴えた。
翌4日には、セッションの後、「建国の父メモリアル」に会場を移して閉会のセレモニーが行われ、タイエブ総長と教皇フランシスコが臨席した。教皇フランシスコは、「友愛は尊厳性に基づいた多様性を包含している。われわれ神を信ずる者は、平等な尊厳性に挺身(ていしん)しなければならない」とメッセージを送った。
なお、光祥次代会長は、この後、アブダビから空路、オーストリア・ウィーンに移動し、6日、同市内のホテルで開かれた「アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター」(KAICIID)の理事会に出席した。