世界連邦日本宗教委がハワイ大会 真珠湾慰霊式に参列

平和の聖母大聖堂で行われた「平和の祈り」

世界連邦日本宗教委員会の「第40回世界連邦平和促進全国宗教者・信仰者ハワイ大会」が12月5日、米国ハワイ州ホノルルで開催された。テーマは『世界平和に向かって』。約100人が参加し、立正佼成会から澤田晃成総務部部長(同日本宗教委常任理事)、熊野隆規時務部部長ら4人が出席した。会場では、同日本宗教委名誉代表を務める庭野日鑛会長の祝辞が掲載された大会パンフレットが来場者に配布された。

同日本宗教委は、宗教宗派の違いを超えて世界平和を共に祈り、活動するため、1967年に発足。毎年、諸宗教者が集い、平和促進の大会を国内各地で開催してきた。今回のハワイ大会が初の海外開催になる。また、82年以来、米軍主催の真珠湾慰霊式に、日米両国の戦没者の慰霊と世界平和を祈る「ハワイ平和祈念使節団」を毎年派遣している。今回の参加者は「第37回平和祈念使節団」でもある。

5日の同大会では、平和の聖母大聖堂での「平和の祈り」に続き、ホテルに会場を移し式典が行われた。あいさつに立った同日本宗教委の田中恆清会長(石清水八幡宮宮司)は、36年にわたる「ハワイ平和祈念使節団」の派遣を振り返り、使節団は当初、第二次世界大戦の敵国民として、米国の遺族らから厳しいまなざしを向けられたが、慰霊を重ねることでその真意が理解されていったと説明。2016年12月、オバマ大統領が安倍晋三首相と共に真珠湾の犠牲者を追悼した際、同地で慰霊を続ける日本人の宗教者代表として式典に招かれたことを紹介した。その上で、こうした変化は、真摯(しんし)に慰霊を続けてきた先達の尽力によるものとし、先達の意志を今後も引き継いでいくと語った。

戦艦アリゾナの犠牲者に対し、船上から慰霊の誠を捧げた

真珠湾攻撃から77年目を迎えた7日(現地時間)、大会参加者は、米軍主催の真珠湾慰霊式に参列した後、慰霊施設「アリゾナ記念館」を訪問した。日本軍の攻撃によって乗員1177人と共に沈没した戦艦アリゾナの犠牲者に対し、船上からそれぞれの儀礼儀式により慰霊供養を厳修した。この後、クリッパーズメモリアル、飯田房太中佐の記念碑、硫黄島メモリアルなどを訪れ、戦没者に慰霊の誠を捧げた。