宮城県復興支援事業 住民が主体となって継続的に活動する団体に支援

気仙沼八日町復興まちづくりの会は、「みちくさプロジェクト」を実施。会社や買い物帰りの道行く人に、コーヒーや芋煮を提供した

立正佼成会一食(いちじき)平和基金運営委員会はこのほど、東日本大震災で被災した岩手、福島両県に続き、宮城県の復興支援事業として、被災地で活動する6団体に合計114万円を寄託すると発表した。

4年目となる今回は、『持続可能な地域を支える地域組織の「事務局」を育てる』をテーマに、同事業の開始から協働している「みやぎ連携復興センター」と助成先を検討。津波によって流失した緑の再生、街の活性化を図るイベントの開催、地域住民の交流の場づくりなど、住民が主体となって継続的に活動する団体が選ばれた。

この中で、「気仙沼八日町復興まちづくりの会」は、気仙沼市八日町1区、2区の住民が主体的に運営する団体だ。

※クリックして拡大

太平洋に面する同市では、震災によって死者は関連死を含め1141人、行方不明者は215人に上り、2万を超える建物が損壊した。甚大な被害が広範囲に及ぶ地域は、道路整備や公共施設の建設などを行う国の「被災市街地復興土地区画整理事業」の対象になっている。

一方、同市の行政区によっては、この対象外となっている所もあり、復興の遅れが懸念されている。海岸から300~600メートルに位置する八日町地区にも津波が到達したが、被害が限定的だったとして同事業の対象外となった。

隣接する魚町、南町地区では同事業の工事が行われているが、八日町地区は行政の支援が得られない中で復興を進めなければならず、住民が自らまちづくりを計画し、行政に要請する必要があった。

【次ページ:「みちくさ」をしてもらえるまちづくりを】