日中韓仏教友好交流会議 三国から300人集い、本会神戸教会で開催

日本・中国・韓国の国別に行われた世界平和祈願法要

この後、『現代に生かす仏教の慈悲心――三国仏教の役割』をテーマに「三国講演会」が開かれ、各国の代表者8人が基調発言、補充発言を行った。

日本からは、同協議会理事長である比叡山求法寺の武覚超住職が基調発言に、本会神戸教会の女性会員(72)が補充発言に立った。

武師は、気候変動による異常気象や戦争、ストレスによる心の病など、地球規模から個や組織レベルに至るさまざまな問題の解決には、仏教で説く「慈悲心」を持って臨むことが重要であると強調。誰もが自己の利益ではなく、他者、社会、世界のために思いやりを持って行動することが共生の基本になると述べた。

神戸教会の会員は、阪神・淡路大震災で娘が自宅の下敷きになり、救助が間に合わずに息を引き取ったことから自身を責め続けてきた過去を述懐。悲しみに暮れる中、仏教の「諸行無常」の学びを通して、悲しみだけが続くわけではないことを実感し、支えてくれる家族やサンガの温かさに気づいて、未来に目を向けることができた体験を発表した。

一方、中国代表の一人、中国佛教協会副会長の明生法師は、仏教をはじめ文化の交流が三国の友好や発展に寄与してきたと説明。慈悲心を基調とする仏教徒の集いは、世界を平和に導く一助になるとし、三国仏教徒のさらなる交流の重要性を強調した。

韓国代表の韓国仏教宗団協議会次席副会長の悔省・大韓仏教真覚宗統理院長は、母親が息子を愛するような慈悲が必要であると指摘。その上で、釈尊が説いた「四摂法」(ししょうぼう)を挙げ、他人に分け与える・身を尽くす「布施」、他人に優しい言葉を掛ける「愛語」、他人のために行う「利行」、互いに助け合い、協同してことをなす「同事」の実践を促した。

各国代表が共同宣言文に署名した。中央は、同協議会理事長の武師

今回のスピーチやこれまでの交流を踏まえ、最後に共同宣言文を採択。「仏法の慈悲心を基に現代社会に則した形で人心に寄り添う」ことを確認し、「世界平和と人々の安寧の為に、より一層努めていく」と誓願した。