WCRP/RfP女性部会が「いのちの学習会」 障害者を社会的弱者にしないために
終盤、参加者は共生社会をつくり出すための行動について学習。「丸い穴が開いた箱に星型の物体を格納するにはどうしたらよいか」との例題が出された。「社会」を穴の開いた「箱」、「障害者」を「星型」の物体に例え、「障害者」と「社会」のどちらを変えることが共生社会の実現につながるかについて議論した。
最後に、一人ひとりが身近な実践目標を掲げた「私の行動リスト」を作成。参加者の一人は「施設内に多目的トイレが少ないこと、車椅子用の駐車スペースがないことなどに気がつきました。駐車マークやスロープの設置を所管部署に提案したい」と対応策を語った。
女性イスラーム教徒の互助会「アル・アマーナ」代表の河田尚子さん(61)=同部会事務局長=は、今回のワークショップを通して障害への見方が変わったという。
「障害とは日常生活に不具合があることと理解していましたが、その不具合は健常者を中心につくられた社会環境の中で生じているものなのだと分かりました。障害のある人、高齢者など誰もが安心して安全に暮らすことのできる社会になるよう、学んだことを信仰の仲間とも分かち合いたい」
この半年で200回近く、研修講師を務めてきた石川さんはこう話す。
「研修での皆さんとの触れ合いを通して、障害者である私自身も、障害とは何かということについて理解を深めてきました。受講者には、私との対話を通して、障害や障害者が社会に存在するという事実をまず知って頂きたい。障害について、障害者と健常者が理解し合うための橋渡しができればと思っています」