ロボット博士の森氏、名大特任准教授の上出氏が庭野会長と面会

東京工業大学名誉教授の森政弘氏と名古屋大学特任准教授の上出寛子氏が7月20日、立正佼成会本部(東京・杉並区)を訪れ、庭野日鑛会長と懇談した。

両氏は今年6月、『ロボット工学と仏教―AI時代の科学の限界と可能性―』(佼成出版社)を発刊した。

懇談で森氏は、同書の内容に触れながら、「最近では機械学会やロボット学会でも心を語るようになりました。心というものを抜きにして技術を語ることができなくなっています」と語った。

さらに、技術の発展・進化により、現代社会は複雑になったと指摘し、物事を単純化する必要性を強調した。

一方、上出氏は、心理学を専攻する立場から、ロボットが人間に与える安心感に関する研究を進めてきた経緯を紹介。森氏との出会いを機に仏教の勉強を始め、理解を深める中で、「仏教は哲学の一分野だと思っていましたが、身をもって実践して体得するものだと分かりました」と語った。

これを受け、庭野会長は書籍を手に取りながら、仏教的な視点から見ると「ロボットにも仏性はある」と述べ、「皆さんがとても興味を持つテーマだと思います」と感想を話した。

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