WCRP/RfP日本委が学習会 宗教的マイノリティーであるヤズディ教徒の迫害の現状を学ぶ

世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会による特別学習会『ヤズディ大虐殺を知る』が7月10日、普門メディアセンター(東京・杉並区)で行われ、約70人が参加した。イラクの少数派・ヤズディ教徒の国際代表「プリンス」で、ヤズディ教最高評議会会長のブリーン・タフシーン師と薬剤に詳しいカラフ・メルザ博士が迫害を受けているヤズディ教徒の現状を訴えた。両氏は同委員会和解の教育タスクフォースの招聘(しょうへい)により初来日していた。

ヤズディ教とは、ゾロアスター教や古代ペルシャの宗教、ミトラ教などの影響も受けつつ独自に発展した民族宗教といわれる。長い歴史を有し、教えは口承されてきた。改宗は認められておらず、イラク北部のシンジャール地方やシリア、ドイツに共同体を形成して暮らしている。さまざまな宗教から異端視され、苦しめられてきた。

2014年8月3日、「イスラーム国」(IS)を名乗る過激派組織はヤズディ教を「邪教」とし、ヤズディ教徒が居住するシンジャールを襲撃。一日で1000人以上が殺害され、女性や子供約6000人が拉致された。女性はIS戦闘員から性的暴行を受け、子供は戦闘員にされ、現在も半数が行方不明となっている。

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