米朝首脳会談を前に 本会がメッセージ発表

6月12日にシンガポールで行われる米朝首脳会談を前に、立正佼成会は同9日、会談の成功と平和の実現を願うメッセージを発表した。9日、教団ウェブサイトに掲載された。

昨年、核兵器開発を進め、ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮に対して国際的な批判が強まった。昨年9月の国連総会では、トランプ米大統領が、米国と同盟国を守らなければならない時には、武力攻撃による北朝鮮の完全破壊も辞さないと発言。緊張が一気に高まった。

この事態を受け本会は昨年10月、北朝鮮情勢への見解として『因果はめぐる――今、私たちは』を発表。対話の道を閉ざし、圧力を強めることは世界に大きな危険を招くとし、関係を構築する真の対話によって争いを回避し、共存の道を探っていくことが重要と訴えた。その上で、本会では、一人ひとりが平和のために祈りを捧げていくと誓願した。

その後、北朝鮮情勢は大きく変化した。今年4月27日には、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が軍事境界線のある板門店で会談。両首脳の会談は5月26日にも行われ、6月12日の米朝首脳会談の実現に向けて調整が図られてきた。

本会が今回、『米朝首脳会談を前に』と題して発表したメッセージでは、「対話には世界を変える力がある」とし、相手と向き合い、関係を結んでいくことで「戦争のない世界」が築かれるとの考えを表明。本会は、対話の実現に努力する人を応援するとともに、「私たちも、すべての命の幸せのために、真の平和が達成されるために、祈り、行動してまいります」との意志を示している。

全国各教会で平和への祈りが捧げられる。

本会発表のメッセージ『米朝首脳会談を前に』(立正佼成会ウェブサイト)

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