急増する難民と移民に関する行動計画策定会合 WCRP/RfP日本委の杉谷理事長が発題

会合では、国際カリタス会長のルイス・アントニオ・タグレ枢機卿が議長を務め、メトロポリタン・エマニュエル・アドマーキス東方正教会コンスタンティノープル主教、デビッド・ローゼン米国ユダヤ協会諸宗教対話部長、レバノン・イスラーム・スンニ派宗教裁判所のシェイク・ムハンマド・アブ・ザイド所長、杉谷門主が発題に立った。

この中で杉谷門主は、独善主義の排他的な信仰観が多くの宗教対立や紛争を招いた歴史を宗教者として内省し、世界の広範な宗教ネットワークを難民の保護や支援に生かすことが「宗教者の責務」と強調。その上で、難民や移民に対する具体策として査証(ビザ)の発給や強制送還の禁止、適切な医療の提供などを提言した。

さらに、WCRP/RfP日本委が認定NPO法人「難民支援協会」(JAR)と共同で行う「民間主導によるシリア難民の留学生受け入れ事業」を紹介し、「宗教者自らが難民問題への取り組みを具体的に行うとともに、政策提言と世論喚起を広く国内および国際社会に訴え続けていかなければなりません」と呼び掛けた。

会合でまとめられた提言は、「安全で秩序ある正規移住のためのグローバル・コンパクト」を作成する国連本部および「難民に関するグローバル・コンパクト」を作成するUNHCRに提出される。