第35回庭野平和賞贈呈式 庭野日鑛名誉会長 挨拶

この地球上には、国も、民族も、文化も違うさまざまな人々が暮らしています。「アディアン財団」の方々と同様、私も、「違いの中から豊かさが生まれる」と考えております。

自分とは異なる存在と出会うことで、互いに良いものを提供することができます。他を知ることを通して、自らを顧みることもできます。それぞれの特長を学び、共に向上していくこともできます。共通点を見いだし、協力し合うこともできるのであります。

自らの宗教に忠実であればあるほど、排他的になるとの見方がありますが、それには、私は疑問を抱くのであります。「自らの信仰を深め、その核心に至るならば、共通する願いに気づき、分かち合うことができる。真に他者を認めていける」――それが真(まこと)の信仰の姿勢であると受けとめております。

私は、以前からレバノンの情勢を注意深く見守ってまいりました。諸宗教の国際会議等を通じて、レバノンの友人もできました。大変複雑で困難な歴史を経てきたことも理解しております。

その中で、創立からわずか12年の「アディアン財団」が、ここまで活動を発展させ、周辺国にまで広がりを見せようとしていることに、深く感銘を受けるとともに、驚きを禁じ得ません。優秀なリーダーとスタッフのもと、真にレバノンが必要としている活動を、誠実に進められてきた証(あかし)でありましょう。「アディアン財団」が進める諸活動を通して、やがてレバノンに和解と共生の時代が訪れることを切に念願致します。

本日の贈呈式を契機として、「アディアン財団」の願いと行動を、より多くの人々が共有することを期待し、また「アディアン財団」の皆さまがご健康で、これまで同様にご活躍くださることを祈念して、挨拶と致します。

ありがとうございました。

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