新宗連が千鳥ヶ淵で「すべてのいのちを尊び 平和を祈る集い」 北朝鮮情勢の対話による解決に向け
続く来賓のあいさつでは、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会の杉谷義純理事長(妙法院門跡門主、同宗宗機顧問会会長)、河野太郎外務大臣(中根一幸外務副大臣代読)、加藤勝信厚生労働大臣・拉致問題担当大臣がスピーチを行った。
この中で、杉谷理事長は、戦争に正義はなく、「命を奪うことこそ、最大の悪」と指摘。現実に戦争を止められるのは人間だけであり、市民レベルで関係各国の人々に戦争回避を訴えていく重要性を説いた。
さらに、仏教にある「兵戈無用(ひょうがむよう)」に触れた上で、ユネスコ憲章の前文にある「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」という一説に言及。対話こそ平和への第一歩であり、「祈りと対話を通じ、今日の危機を回避すべく、全体の輪をさらに広げていこうではありませんか」と呼び掛けた。
次いで、宮本惠司常務理事(妙智會教団法嗣)が登壇。新宗連が掲げる「絶対非戦」の精神を北朝鮮はじめ関係各国に伝えるとともに、国際社会における外交ルートを駆使し、対話と協調によって北朝鮮情勢を平和的に解決することを求める「平和へのメッセージ」を発表した。メッセージは、中根外務副大臣に手渡された。この後、「祈りのことば」を参加者全員で唱和し、平和への祈りを捧げた。
集いに参加した本会横須賀教会の女性(23)は、「杉谷先生のあいさつの中に、『戦争をさせないのも人』という言葉がありました。家族や友人など身近な人に平和の大切さや感謝の心を伝えていきたい」と語った。
また、妙智會教団の女性(28)は、「世界には自分の宗教が一番と考え、それがもとで多くの争いが起きている状況があります。そんな中、宗教の違いを超えて多くの人が集い、心を一つに合わせて平和のために祈ることは尊いと感じました」と述べた。