仏教と自死に関する国際シンポジウム(関西版) 佐々木閑氏が基調講演
「仏教と自死に関する国際シンポジウム」(関西版=主催 浄土真宗本願寺派総合研究所、龍谷大学世界仏教文化研究センター、同アジア仏教文化研究センター)が11月9、10の両日、京都市で開催された。
9日は、本願寺伝道院で行われ、「自死」の問題に取り組む宗教者、専門家70人が参集した。シンポジウムでは、『自死・自殺をめぐる課題の共有に向けて』『日本における宗教者の自死に関する活動――その現状と課題』『海外における宗教者の自死に関する活動』の三つのテーマを設定。京都府精神保健福祉総合センターの村澤孝子相談指導課長や同宗本願寺派総合研究所の研究員で、NPO法人京都自死・自殺相談センターで活動する竹本了悟氏など9人が、自死に関する関西の現状や自死防止の取り組み、自死遺族に対するサポートといったそれぞれの活動を報告した。
この中で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)よって、「これまでにない人間関係が生まれ、トラブルに巻き込まれる」「不特定多数の人から、自分の意見が否定され、過剰なストレスを受ける」といったことが原因の自殺が増えているというの報告が相次いだ。これを受け、早急な対策が必要との声が多く上がった。
翌10日は、龍谷大学響都ホール校友会館で行われ、市民を含む150人が参集。当日は、6日から関東と関西で開催された同シンポジウムの全体報告に続き、花園大学仏教学科の佐々木閑教授が基調講演に立った。
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